安倍晋三首相は、2016年3月2日の参議院予算委員会で、憲法改正について、「私の在任中に成し遂げたいと考えている」と表明しました。
安倍氏は、夏の参議院選挙でも選挙公約に掲げる意向であることも前々から言っています。
「憲法9条「改正」に言及する安倍総理、戦争法制が通ったばかりで本丸9条へ」
憲法改正という公約について、実は安倍氏は、2014年12月の衆議院選挙のときも言っていました。
そのとき自民党候補者は、憲法「改正」については全くの黙りでした。
「衆議院選挙、日本社会の劣化を憂う 選挙後に憲法「改正」を叫ぶ安倍自民党」
自民党候補者にとっての本音は、票にもならない憲法改正など口にはしたくなく、むしろ口にすれば票は確実に減ります。
ましてや憲法9条改正などと声高に叫ぼうものなら当選すら危うくなるものです。
安倍氏が夏の参議院選挙で憲法改正を公約にするのであれば、自民党の公約のトップとして扱うこと、量としても8割方をこの憲法改正の訴えにあてなければ、とてもではありませんが、他の公約とのバランスは取れません。憲法改正は国の根幹を変えるものだからです。
そして重要なことは、「憲法改正」ではダメで、あくまで「憲法9条改正」という訴えでなければ、公約隠しそのものになります。
憲法9条改正が安倍氏にとっての本丸であり、それを目的とするというのですから「憲法改正」などという抽象的なものではダメだということです。
安倍氏は、緊急事態条項を憲法改正の突破口にしようと考えているようですが、あくまでもそれが突破口に過ぎないのですから、それを「緊急事態条項」の改憲に矮小化することも同様にあからさまな争点隠し、エセ公約です。
自民党が今井絵理子氏を擁立しましたが、障害児を育てる(エセ)シングルマザーなどというものを売りにした候補擁立などはペテンの最たる例になります。
「福祉破壊の自民党が「福祉」の看板 自民参院選に今井絵理子氏? 与党が著名人を擁立するのは自民党の胡散臭さの象徴」
このような抽象的な公約と、憲法9条改正の公約が同列であろうはずがないのです。
仮に今井絵理子氏が立候補するのであれば、「シングルマザー」を売りにした選挙運動は論外です。エセということもありますが、それ以上に「憲法9条改正」こそが自民党の最大の公約になるからです。その最大の公約である「憲法9条改正」について訴えないのは、自分の所属する政党の公約を敢えて訴えないという意味においてペテンそのものです。
候補者自身の黙りそのものが大ウソつきとなるのです。
それから選挙ポスターも同じです。
今さながらに「TPP絶対反対」なんていうペテン、大ウソつきのポスターを貼っていたのが自民党です。
「TPP交渉参加 TPP反対を訴えた自民党議員は本気で闘う気があるのか」
「憲法9条改正」をポスターにしなければ大ウソつき政党です。
候補者だって同じです。自分のポスターにも「憲法9条改正」を明記しなければ、同じくその候補者も大ウソつきです。
自民党議員、候補それぞれが問われているにもかかわらず、自民党に所属する議員、候補は、ただ議員になりたいがためだけに集まってきた人たちですから、そのような信念など最初からありません。大ウソつきでも何でも当選しさえすればいい、それだけが「信念」なのです。
私が未来を託すのが、このような自民党ですか。よくよく考えましょう。
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