『10代が考えるウクライナ戦争』
- 2023/09/01
- 09:16

岩波ジュニア新書の『10代が考えるウクライナ戦争』です。 ここで紹介されている高校生たちの対談の内容が素晴らしい。 ロシア・ウクライナの歴史的背景などを指摘し、単純にロシア=悪だけの思考でありません。 政権側が垂れ流すプロパガンダに影響を受けないよう、どうしたら良いのか、という視点で述べられています。 鵜呑みにしない、大事ですね。 これに茶々を入れているのが「大人」のコメントです。 池上彰氏のコ...
『ウクライナ戦争の200日』
- 2023/07/30
- 00:08

小泉悠氏の著作ですが、対談集です。『ウクライナ戦争の200日』 まだ全部は読んではいないのですが、最初の東浩紀氏の対談がとてもお勧めです。 ロシアという国の位置づけなど、要は世界には西側の価値観だけで動いているわけではないし、ロシア国民はプーチン大統領を支持しているが、それは別の世界観をもった国が少なからずあること、そのロシアはプーチン大統領が失脚したとしてもロシアという国はなくなるわけではない、...
『NATO冷戦からウクライナ戦争まで』
- 2023/07/29
- 23:36

村上直久氏の著作『NATO冷戦からウクライナ戦争まで』 NATOの拡大路線などその歴史などが整理されています。 但し、露骨に西側の価値観を美化しているし、NATOという軍事同盟を再評価すべきという点では全く相容れないものがありますブログランキングに登録しています。 クリックをお願いいたします。にほんブログ村人気ブログランキングへ...
『ウクライナ戦争』
- 2023/05/22
- 20:25

小泉悠先生の著書『ウクライナ戦争』です。 軍事オタクということだけあって軍事面の分析はなるほどそうだったのかという観点から読めます。最初の戦略がゼレンスキー政権の「斬首」とのその失敗の原因などは正しいかどうかはともかくなるほどという流れです。 ただ、何故、ロシアが軍事侵攻したのかという点についての分析は、ちょっと相容れないものがありました。 プーチン論文はそれ自体が例えばヒトラーの『我が闘争』の...
『ウクライナ戦争をどう終わらせるか 「和平調停」の限界と可能性』
- 2023/04/09
- 17:32

ロシア・ウクライナ戦争が始まり、その終局が見えない状況ですが、どのようにした停戦を実現できるのか、まずはこの東大作先生の著作が必読です。 日米関係の記述などには少々、相容れない部分もありますが、停戦の重要性そしてその実現可能性については詳しく論じられています。 停戦に反対する人たちは、まず読むべき必読文献です。 ロシア・ウクライナ間で停戦合意ができそうだったときもブチャ問題は影響はしていません。...
『統一協会の何が問題か:人を隷属させる伝道手法の実態 』(郷路征記著)
- 2022/11/19
- 10:48

札幌の郷路征記弁護士の緊急出版です。 拝読しました。 この著作で紹介されていますが、裁判所が違法としたのは、統一協会が正体を隠して勧誘したという点です。 気づいたときには後戻りできなくなっていることから信教の自由(選択の自由)を侵害されたという構成です。 ただそうなると「正体」を明かして行えば良いのかということになります。「統一協会の信者かどうかを確認する行為は信教の自由を侵害するのか」 日本社...
『記者がひもとく「少年」事件史』(川名壮志著)
- 2022/11/19
- 09:23

少年事件がどのように扱われてきたのか、マスコミ目線からとても良く整理されています。 もちろん、少年がわからないというだけでは終わりません。その先にあるものは必ずあるのですが、まだそこに社会の目は向いていないということです。 いずれにせよ社会が少年を切り捨てる形で進んでいることがよくわかります。ブログランキングに登録しています。 クリックをお願いいたします。にほんブログ村人気ブログランキングへ...
『デジタル・ファシズム 日本の資産と主権が消える』(堤未果著)
- 2022/10/10
- 13:02

堤未果さんの『デジタル・ファシズム』です。 この著作、出だしが中国陰謀論のようなところから始まり、その後の内容も今ひとつ物足りなさがあり…でしたが、最後の「教科書のない学校」の部分は是非、読んでい頂きたいところです。ご自身の体験も交え、デジタル化の弊害が述べられています。 デジタル化は考えることを放棄させるもので教育とは無縁です。 今でもデジタル化がいい、なんて言っている「大人」は自分ができる、...
『私、…夫が嫌いです』(大貫憲介著、榎本まみ絵) モラ夫必読!
- 2022/05/19
- 12:41

大貫憲介先生より頂きました。ありがとうございました。『私、…夫が嫌いです』(大貫憲介著、榎本まみ絵) 読み終えました。 モラ夫の特徴がとても上手に表現されています。 モラ夫、必読です。自分を振り返ってみて自分を反省するきっかけにできます。 反省が本物出あれば復縁も可能かもしれません。 是非、お読みください。ブログランキングに登録しています。 クリックをお願いいたします。にほんブログ村人気ブログラン...
『ナチスの「手口」と緊急事態条項』 改憲を絶叫する自民党議員にとっては必読文献
- 2022/05/10
- 09:08

長谷部恭男先生と石田勇治先生の対談形式の著作ですが、素晴らしい。『ナチスの「手口」と緊急事態条項』 すべての内容に賛同するわけではありませんが(特に戦後のボン基本法について)、少なくとも保守派の方であれば、全体を通してスムーズに読める内容です。 この著作の内容に違和感があるようでは、よほどの妄想右翼です。 立憲主義も全く理解できない自民党議員にとっては必読文献です。 この著作を読んでまで「改憲」...
山本圭さんの思い出
- 2022/04/26
- 12:41

俳優の山本圭さんが3月31日お亡くなりになりました。「俳優の山本圭さん死去 「若者たち」「白線流し」「ひとつ屋根の下」」(朝日新聞2022年4月25日) 山本圭さんは私がファンの一人でした。 ついこの間までドラマに出演されていたようなイメージでそれが他界されることに時の流れの速さを感じます。 若い頃の「戦争と人間」(山本薩夫監督)は、私にとってはとても衝撃的な映画でしたし、標耕平(しめぎこうへい)役として...
映画『千羽づる』(神山征二郎監督)
- 2022/04/25
- 11:26

大学生の頃、見ました。またいつか見たいと思っていましたが、ふとしたことで検索したらDVD化されていました。 核戦争だ、核共有だなどと馬鹿げた主張がなされている今だからこそ、全ての人に見て欲しい映画です。 倍賞千恵子さん、前田吟さんが「男はつらいよ」ではなく、夫婦役で出演されています。 石野真子さんの主題歌も素晴らしい。ブログランキングに登録しています。 クリックをお願いいたします。 にほんブログ村...
『ドメスティック・バイオレンス』(森田ゆり著)
- 2022/03/30
- 17:48

とても読みやすい本です。 ただ少々古いです。 最初のところで「1人が「児童虐待は日本ではあまりないけれど、妻への虐待ってのはあるわね」という会話が紹介されていました。 妻に対するDV問題に取り組む人たちの中でも、まだ児童虐待は見えにくかったんだなと思いました。ブログランキングに登録しています。 クリックをお願いいたします。...
『「平成」の天皇と現代史』(渡辺治著)
- 2022/03/29
- 00:53

渡辺治先生の『「平成」の天皇と現代史』です。 象徴天皇制とは何か。「平成」天皇が自ら積極的に天皇の権威を高め、そして自ら独自の象徴としての行動を実行していく状況を極めて詳しく分析されています。 天皇の意向を汲んだ宮内庁による行動や、それに対して保守派が女性宮家を巡って分裂する様子など天皇制の抱える問題点が現在進行形で浮き彫りになっています。ブログランキングに登録しています。 クリックをお願いいた...
『臨教審と大学の危機』(畠山英高著)
- 2022/03/29
- 00:26

『臨教審と大学の危機』(畠山英高著) 1987(昭和62年)の著作ですが、私が大学に入学したのが1986年であり、その頃、中曽根内閣がこの臨教審(臨時教育審議会)路線を押し進めてきた時期でもありました。 その意味ではとても懐かしく読みました。 1984年に臨教審が大学に対する構造改革を断行するために設置され、1987年に大学審議会設置を答申します。 これは実は専門職大学院(法科大学院)構想へとつながっていく出発点で...
『憲法学者の思考法』(木村草太著)
- 2022/03/25
- 23:52

木村草太先生の憲法的思考法を披露した著作です。 理屈から考えるという思考方法は、物事を考えて行く上でとても参考になります。 先般、札幌弁護士会でお招きし、憲法に関する講演会が行われました。「コロナ禍と憲法 自由や緊急事態をめぐって 木村草太先生講演(札幌弁護士会)」 私も聴講しました。木村先生がすごいと思ったのは質問に対する回答です。 どんな質問も正面から答える、しかも種々の制度まで熟知している...
『手話の学校と難聴のディレクター』(長嶋愛著)
- 2022/03/19
- 00:56

聴覚障害をもった子たち、日本手話を母語とする子たちが通う 学園での取材を通じて紹介するものです。 著者は聴覚障害を持ちながらNHKに就職し、日本手話を母語としていない方ですが、その中で聴覚障害を持った子たちに接する中で、その子たちの置かれた状況を理解し、認識が変わっていく様子は素晴らしいと思いました。 日本手話と日本語対応手話の違いがどこにあるのか、わかりますか。 私も今、学び始めました。 とて...
『安倍政権の終焉と新自由主義政治、改憲のゆくえ』(渡辺治著)
- 2021/12/21
- 02:12

是非、この時代だからこそのお薦めの著作です。『安倍政権の終焉と新自由主義政治、改憲のゆくえ』(渡辺治著) 先日、札幌で2日間、連続で渡辺治先生の講演があり、どちらにも参加してきました。 コロナ禍の中で病床が不足した一番の原因が構造改革にあった、必要かどうかわからない病床の確保のためなんてとんでもないということで削減、保健所も規模の縮小したところへコロナ禍が襲った、という構図はまさに人災です。...
『避けられた戦争-1920年代・日本の戦争』(油井大三郎著)
- 2021/09/12
- 14:34

『避けられた戦争-1920年代・日本の戦争』(油井大三郎著) 避けられた戦争という題名を見て思うのは戦争が避けられた、その先には何があったんだろうということです。 例えば、満州事変を引き起こし、関東軍が「独自」の行動をとる中でそれに便乗していく日本政府。リットン調査団報告書には満州における日本の権益尊重もあるのだから、それに乗るこという選択肢もあった… ついついこれでは、ちゃんとうまくやれば大日本...
『みんな自分らしくいるためのはじめてのLGBT』(遠藤まめた著)
- 2021/08/29
- 23:52

『みんな自分らしくいるためのはじめてのLGBT』 遠藤まめたさんの著作ですが、とても読みやすい本です。 それぞれが自分らしくいるための葛藤は誰もが負っているものですが、とりわけ少数者の置かれた立場は意識的に考えない限り、理解できるものでありません。 身近にいないではなく、いるんです。実際に自分が知らないだけ。それは無知に止まらず、住みづらさを作ってしまっている側にいるということ。 これからも考...
『ひとりひとりの「性」を大切にする社会へ』遠藤まめた著
- 2021/08/17
- 01:07

この間、トランスジェンダー問題に触れたので、良い機会でしたので、読みました。 とても読みやすい本です。 性自認を承認したら、男性器のままで女湯に入ってくるなんていうのがデマだということもよくわかります。 本当にどうして一部で、このような大嘘、偏見を振りまくようなことを言うのか、非常に問題です。 これもどうかなと思います。国連の定義では、この人はトランスジェンダー女性ということになります。女湯...
『子どもの連れ去り問題 日本の司法が親子を引き裂く」(コリンP・Aジョーンズ著)
- 2021/08/15
- 12:07
『子どもの連れ去り問題 日本の司法が親子を引き裂く」(コリンP・Aジョーンズ著) 2011年の著作ですが、古すぎ、というのもあるのですが、親の権利という発想しかなく、分析もなく、いかにもというレベルのもので、読む価値なしです。 離婚後の共同親権を主張する人たちのお決まりパターンです。 ブログランキングに登録しています。 クリックをお願いいたします。にほんブログ村人気ブログランキングへ...
『実子誘拐』はすみとしこ編著
- 2021/06/21
- 01:24

少々、時期遅れかもしれませんが、『実子誘拐』はすみとしこ編著について感想を述べておきたいと思います。 まだ全部は読んでいません。 エドワーズ博美氏 至るところに「偏向」とあったり、日本の家族を壊すためといった陰謀論が至るところに散りばめられています。 フェミニズム運動の背後には革命勢力があるという文言を引用するなど、自身がかなり偏向しています。 女性相談所には、上野千鶴子、福島瑞穂などの著作が...
『ナショナリズムの現在 〈ネトウヨ〉化する日本と東アジアの未来』
- 2021/06/01
- 01:44

『ナショナリズムの現在 〈ネトウヨ〉化する日本と東アジアの未来』菅野稔人、小林よしのり、朴順梨、與那覇潤、宇野常寛著 とても参考になりました。 日本の過去の歴史とのつき合い方について、〈ネトウヨ〉のみなさんも是非、参考にしたら良いでしょう。 一体、何をどうしたいのかがわからないのが〈ネトウヨ〉なんですね。 こうした層が出現したことの原因についていろいろと議論していることが参考になります。 他方...
『君も政治家になろう』(立憲民主党国会議員有志の会)
- 2021/01/14
- 00:45

『君も政治家になろう』(立憲民主党国会議員有志の会)を読みました。 選挙も近い、特に4月には北海道2区では補選がありますから、読みました。 北海道では、5区の池田真紀さんと10区の神谷裕さんです。 池田さんの当時の民主党政権に対する批判も辛辣です。 「自分たちの人気取りで子どもの貧困を利用するな」 とてもいいです。この批判が一番当てはまるのが自民党なのですが、福祉の破壊政党に所属する議員や候補...
『脳を傷つけない子育て』(友田明美著)
- 2021/01/05
- 09:13

親としてどう向き合うのかという観点子育てにおいての注意点をわかりやすく個別のテーマごとにまとめた著作です。 友田明美さんの著作は2冊目ですが、わかりやすいです。『子どもの脳を傷つける親たち』(友田明美著) ただ約束を守らないというところで、10歳の子が毎週月曜日に食器を洗う、という「約束」が出てくるのですが、これを子が守らないときというのですが、これは「約束」なのかは疑問符です。 これはお...
『日本の歴史がわかる本』(小和田哲男著)
- 2020/09/09
- 08:06

『日本の歴史がわかる本』 小和田哲男さんの古代から現代に至るまでの通史です。 小和田さんと言えば、NHKの歴史番組ではよく登場されますが、歴史を読み物にしたということでも、歴史をとても身近なものにしてくれました。 歴史といえば古代、中世、近世が一般的と思いましたが、むしろこの通史では、維新から現代が圧巻です。 関東大震災の際に起きた朝鮮人や社会主義者への虐殺行為 従軍慰安婦 安保闘争などなど。...
『家庭の法と裁判 26』 子の監護者指定、面会について
- 2020/07/25
- 02:50

別居時に主たる監護者が子を連れて別居することが「連れ去り」だと言い、「連れ去り勝ち」論が弁護士や学者、議員の中にも蔓延っているのは非常に問題です。 家裁実務にはそのような「連れ去り勝ち」はありません。 この『家庭の法と裁判 26』の中の下記の論考が非常に整理されており、お薦めです。「子の監護者指定・引渡しをめぐる最近の裁判例について」(山岸秀彬東京地裁判事) 主たる監護者による監護の継続性とい...
『離婚後の子どもをどう守るか「子どもの利益」と「親の利益」』
- 2020/07/25
- 02:22

昨今、離婚後の共同親権を求める政治勢力があり、「子の利益」だというのですが、どのように理解してみても、非監護親の利益でしかない主張です。 こうした離婚後の共同親権の問題点がどこにあるのか、具体的に論じているのが、この『離婚後の子どもをどう守るか「子どもの利益」と「親の利益」』(梶村太市、長谷川京子、吉田容子編著)です。 とてもよく整理された著作です。これを読んでもなお、「離婚後の共同親権」な...
『最高裁に告ぐ』(岡口基一著)
- 2020/04/13
- 02:07

遅くなりましが,岡口基一裁判官の『最高裁に告ぐ』の感想です。 この分限裁判の不当性は、これまでも当ブログで述べてきました。経緯も含めてとてもよくまとまっています。「岡口基一裁判官に対する最高裁による不当処分 裁判官に対する官僚統制 反対意見の1つも出ない最高裁まで統制されている」 裁判所の問題点を考える上でもとても参考になる著作です。 岡口さんが一番、問題にしているのは手続保障です。よくわか...
『日本が売られる』(堤未果著)
- 2019/10/01
- 02:27

堤未果さんの『日本が売られる』を読みました。 全体を通して、新自由主義(構造改革)の元で、日本国民の資産が外資、とりわけ米国系に切り売りされている実態が強烈に理解できます。 よく調べ、整理された著作です。 ギャンブルについても触れられていますが、ターゲットが日本国民であることもよくわかります。 「今だけ、金だけ、自分だけ」というフレーズも正直なところ、この著書で初めて見聞しました。素晴らしい...
『日本共産党への手紙』(松岡英夫・有田芳生編)
- 2019/08/27
- 08:57

『日本共産党への手紙』(松岡英夫・有田芳生編)の紹介です。 人の話に耳を傾けない、独善政党として揶揄されてきた日本共産党ですが(このように言う人たちは左翼系が多く、政策内容について反論されてもまともに再反論できないから「独善」と言っているだけ。)、よく赤旗などにも登場する方々が日本共産党にこうなって欲しいという思いを「手紙」として述べたものが編纂されたものです。 1990年の本ですが、色々な意見...
『太平洋戦争を考えるヒント』(保阪正康著)
- 2019/08/14
- 17:50

『太平洋戦争を考えるヒント』(保阪正康著)を読みました。 この書籍は太平洋戦争を取り巻く、戦犯を含めた人たちへの取材に基づいた著作です。 天皇が226事件などの軍のクーデターをどのように見ていたのか、など非常に興味深く読みました。 今後は、こうした取材によるものは難しくなりますが、だからこそ、こうした記録が大切になります。過去の歴史の否定は許されません。ブログランキングに登録しています。 ク...
『医師の不足と過剰』(桐野高明著)
- 2019/07/19
- 00:47
桐野高明さんの『医師の不足と過剰』を読みました。 初っ端から法科大学院の失敗が詳しく書かれていたことに、やっぱり専門職の養成制度という観点からみれば、誰がどう見たって、あの法科大学院制度は失敗だったんだよね、ということがよくわかります。 他方で医師の「不足」については偏在の問題に言及しており、従来の不足論に対して議論は進化しています。現場からの声だけのことはあります。 ただ、物足りないと思う...
『裁判官は劣化しているのか』(岡口基一著)
- 2019/07/16
- 01:06

岡口基一裁判官の『裁判官は劣化しているのか』を読みました。 とても読みやすい本です。 裁判官制度を支えていた「徒弟制度」(という表現は使われていません)の崩壊により、裁判所内での経験などの伝授がままならなくなっているという現状は憂うべき状況かと思います。 その根底には、法科大学院制度を中核とした今時の司法改革の失敗が上げられています。こんなところにも悪影響を及ぼしていたんだと驚きでした。 と...
『児童虐待から考える 社会は家族に何を強いてきたか』(杉山春著)
- 2019/05/20
- 23:20

『児童虐待から考える 社会は家族に何を強いてきたか』を読みました。 2017年の著作ですが、1つの児童虐待を考える視点を与えてくれました。 厚木市で起きた5歳児を家に閉じ込めたままにして餓死させた事件がありましたが、この父親の判断能力がボーダーにあることなど、虐待と言われている類型の中にも色々な類型があることがわかります。 子たちを餓死させた女性の事件もありました。自身が虐待を受けてきたこと...
『スマホが学力を破壊する』(川島隆太著)
- 2019/04/23
- 00:44

少々、古くなっていますが、『スマホが学力を破壊する』を読みました。 脳の働きにスマホがどのような影響を与えているのか、ということが主題になっています。 単にスマホで時間が取られるから勉強の時間が短くなるという単純な問題ではなく、脳への影響があるのではないか。 これって、実は日常体験の中でもわかるような感じがします。 パソコンのゲーム(パソコンが出たとき、トランプのゲームに感動しました。)など...
『親権と子ども』(榊原富士子、池田清貴著)
- 2019/04/11
- 11:17
『親権と子ども』(榊原富士子、池田清貴著)を読みました。 親子断絶防止法や子どもの体罰、懲戒権など現代的な問題が整理されて紹介されています。 特に子どもの懲戒に関しては、今、子に対する体罰を禁止する方向になっており、懲戒規定も早期に改正すべきものです。ブログランキングに登録しています。 クリックをお願いいたします。にほんブログ村人気ブログランキング...
『戦争まで 歴史を決めた交渉と日本の失敗』(加藤陽子著)
- 2019/03/03
- 09:41

『戦争まで 歴史を決めた交渉と日本の失敗』を読みました。 この著作は素晴らしかった。私自身、初めて考えたような視点やその前提となる事実もたくさん記載され、しかも高校生(中学生もいました)との問答は実にわかりやすいものでした。 日米開戦が何故、避けられなかったのか、三国同盟の意味、日米それぞれの思惑、真珠湾陰謀説の誤りなどとても臨場感にあふれる著作です。ブログランキングに登録しています。 クリッ...