東京大学5月祭、「裁判員裁判で日本の 刑事裁判は変わるか」
- 2010/06/30
- 13:19
話は、少々、古くなりますが、表記の件に関する日本裁判官ネットワークに掲載された感想に対するコメントです。 「特に私が印象に残ったのは,小島秀夫さんの「弁護士がわれわれに『あなた方推定無罪って分かってます?』と質問したときには灰皿を投げつけてやろうかと思った」という発言」 ですが、弁護人として、そのような危惧を頂くのは当然です。これまでに報道された元裁判員の感想の中にも、どうかと思うものも多々あり...
「学生検察官」万引き解決
- 2010/06/26
- 23:42
朝日新聞10年6月26日夕刊 信州大学、丸橋昌太郎准教授の授業で、現職検察官を招いての講義で、学生が取り調べの実演だそうですが、本当に困ったものです。 まさに上から目線で、人を取り調べる、そこでは捜査の問題点など出てこようはずもありません。被告人の人権などは、記事の中からは全く出てきません。 学生ら(実名で報道されていますが、未だ学生ということでもあり、ブログ上は実名は出しません。)の感想が掲載されて...
報酬の自由化は、弊害しかない
- 2010/06/26
- 23:16
司法書士の報酬制限、先送り 過払い利息「あさり」問題朝日新聞10年6月26日配信 この問題は司法書士に限られず、弁護士も同様ですが、報酬の自由化がかえって高くなったという典型例です。 最低限を規制する必要はありませんが、最高額を規制するのが何故、問題なのか、理解しかねるところです。上限設定は利用者の利益にこそなれ、不利益になることがあるのでしょうか。 私自身は、その意味では報酬規定は必要だと思っていま...
日産ゴーン社長、報酬8.9億円
- 2010/06/23
- 13:48
産経新聞2010年6月23日付報道によると「日産ゴーン社長、報酬8.9億円」だそうです。 正直な話、まだゴーン氏は「健在」だったのですね。 何年か前か忘れましたが(大分、昔)、日産が経営難に陥り、外部からゴーン氏を招いたことでしたが、当時、ゴーン氏がやったことは、労働者の大量解雇、工場の閉鎖であり、これで、どうして「実績」なんだろうと思いました。 そして、既に大量の首切りをやったわけで、まだ何かやるこ...
医学部新設は医師確保に有益か
- 2010/06/21
- 23:38
北海道新聞2010年6月20日付朝刊に、「医学部新設は医師確保に有益か」と題して、今井浩三氏(東大医科学研究所病院)と福田諭氏(北大病院長)が討論をしています。 その中で、今井浩三氏は、「既に医学部がある札幌と旭川以外に医学部をつくれば、地域医療の重要性をより効果的に教えられ、過疎地域で働く医師を生む、より良い環境が期待できます。」だそうです。その根拠としてなのか、効果なのか、「札幌、旭川以外に医学部...
洋菓子とアルコール
- 2010/06/21
- 12:36
洋菓子は、注意しないと洋酒が入っています。 私は、アルコールが嫌いなので、少しでも入っているとわかります。しかも、アルコールに反応してしまいます。 従って、洋菓子を食べるとき、買うときは、要注意です。 食品表示では、アルコールを原料としている場合には表示されますが、アルコールを含む食品を原料にする場合には表示されません。(ここも問題) しかし、翻って考えるに、何故、洋菓子にわざわざアルコールを入...
北海道新幹線は必要か?
- 2010/06/18
- 10:12
2010年6月17日付北海道新聞朝刊に「読者と道新委員会」の欄で識者が北海道新幹線について論じています。 この中で、珍論を展開しているのが、阪口あき子氏です。 映画製作会社「8mmフィルム工房」代表 「新幹線に絡んで、学校や企業などの若者たちがさまざまな取り組みを今後始めると思う。そうした前向きな取り組みを積極的に取り上げることで、読者一人一人も何かをしようと考え、行動を起こすはず。」 自らの立場の視点...
日弁連総会と給費制維持決議
- 2010/06/18
- 09:11
先月5月28日、日弁連定期総会が開催され、そこで「市民の司法を実現するため、司法修習生に対する給費制維持と法科大学院生に対する経済的支援を求める決議」が採択されました。 未だに司法審路線を引きずっている内容に唖然とさせられますが、宇都宮健児氏が会長に当選したことなど、まるで過去の出来事になってしまった感があります。 何故、ここまで破綻した法科大学院制度を持ち上げる必要があるのか理解できないところ...
死刑判決が一審で確定することに問題はないか
- 2010/06/16
- 09:44
池田小事件や奈良の事件では、一審で死刑判決が出て、弁護人が控訴し、しかし、被告人自身が控訴を取り下げ、一審判決が確定することがあります。 死刑判決の是非はともかくとして、一審判決だけで確定してよいのかという問題です。 死刑か無期(懲役)かは、非常に難しい問題です。裁く裁判官によっても異なりうるものです。(もちろん、検察求刑が無期懲役であるにもかかわらず、裁判所が死刑判決を下すのは論外ですが。) ...
今年度、初の抗議行動
- 2010/06/15
- 09:46
札幌地裁では、今年度の初めての裁判員裁判が行われました。 私たち、北海道裁判員制度を考える会では、裁判員候補者の方々に対し、当会のパンフレット、呼び掛け文を配布しました。 本日は、私たちの行動には、社民党より浅野隆雄さんが応援に来てくれました。 私たちは、これまでも道内各政党に裁判員制度の凍結を訴えてきましたが、この声は着実に広がっています。 昨年、行ったアンケート 2009年6月実施、2009年2月実...
船井総研発:弁護士マーケティング特別レポート
- 2010/06/10
- 23:50
先日、船井総研より、見出しのDMが送られてきました。 そこでは、「離婚分野に本気で取り組みたい先生方へ」だそうです。 丸の内ソレイユ法律事務所弁護士中里妃沙子氏との対談形式になっています。 「成功例」として掲載されてはいるのですが、しかし、そこに記載されていることは、??ばかりです。 まず、その集客方法です。問い合わせ件数が月に30~40件とか、相談件数15~20件、そのうち受任が5~10件、だ...
弁護士と司法書士の住み分け
- 2010/06/04
- 08:58
弁護士の取り扱い業務の範囲は、「法律事務一般」(弁護士法3条)を行うことができます。 司法書士の取り扱い業務の範囲は、代理人になれると規定されているのは、登記、供託に関する手続き、それらに対する審査請求であり、その余は裁判所、検察庁に対する書類作成が主なものになります(司法書士法3条1項1号ないし5号)。 認定司法書士は、これに加えて簡易裁判所を管轄とする事案の代理業務が可能です(司法書士法3条...
弁護士は食えなければならない?
- 2010/06/03
- 08:16
大卒、高卒の就職率は芳しくなく厳しい状況が続いています。 他方で、弁護士の就職も芳しくありません。そのような中で、弁護士人口激増に反対する意見に対しては、就職が厳しいのは弁護士だけではない、という批判があります。 また、弁護士は、何故、食えなければならないのかという批判もあります。 しかし、他が厳しいんだから、お前も我慢しろという図式自体は誤りです。それでは、みんなで沈んでいくばかりです。就職が...