園田康博政務官のパフォーマンス
- 2011/10/31
- 23:14
園田康博政務官は 「31日、政府・東京電力の統合対策室の合同会見で、福島第1原発5、6号機から出た低濃度汚染水を浄化した処理水について、「安全が確認されている」と述べ、報道陣の前で処理水をコップに入れて一気に飲み干した。」(産経新聞2011年10月31日付)と報じられています。 パフォーマンスではないかという指摘に対して、園田政務官はこれを否定しています。安全性の強調のためだと言います。 しかし、私には...
司法試験合格者数の減員と「市民」の理解
- 2011/10/30
- 00:48
司法試験合格者数は、直ちに減員しなければなりません。そうしなければ、在野法曹としての弁護士制度が崩壊します。 弁護士法で規定された基本的人権の擁護と社会正義の実現を使命とされた弁護士制度が崩壊するということです。要は、ビジネスオンリーの弁護士制度に変質するということです。 しかし、そのように主張すると、このブログでもそうですが、市場原理万能論者から、「既得権保護」だとか、難癖をつけてくる人たちが...
丸山和也氏 大阪府知事選挙に何故、立候補?
- 2011/10/29
- 23:07
丸山和也氏が自民党に対し、大阪府知事選に立候補の意向を示したとされています。 橋下氏の子分が維新の会から府知事選に立候補することになっていますから、丸山和也氏は、維新の会に対抗するという立場になります。 しかし、政策に大きな違いはあるのでしょうか。 丸山氏の政策などは、丸山氏のオフィシャルサイトをみても、記載がありません。これ自体、どうかと思います。 先日の弁護士ドットコムのインタビュー記事を見...
原発増えても技術者不足 中国
- 2011/10/29
- 22:22
朝日新聞2011年10月28日付朝刊に興味深い記事がありました。 中国では、原発増設計画の中で、年間6000人の人材が必要なのに、実際に養成できるのは、数百人程度だそうです。 教育機関は増やしているそうですが、一番の不足は指導者。 14億人もの人口を抱える中国においても、一夜にして大量の人材を育成することは困難だということです。 先日、紹介した弁護士ドットコムのインタビュー者が、 「「人治国家」と批判されてき...
丸山和也弁護士 法律がイキイキとしている米国社会
- 2011/10/29
- 00:26
弁護士ドットコム特別企画として、丸山和也弁護士の「法律がイキイキとしている米国社会」と題するインタビュー記事が掲載されています。 題目からして胡散臭いのですが、内容もやっぱり胡散臭いものでした。 米国で3年ほど留学されたそうですが、そこで感じたのが「日常生活のすみずみまで法律がいきわたっている」「法律が生き生きとしている社会である」ということだそうです。 その根拠は、「何かアクションを起こす際に...
大好きな道路工事
- 2011/10/28
- 23:27
札幌市内で、またこの時期に道路工事が始まりました。あちこちです。 雪の降る前のこの時期にです。 渋滞も起こっています。(東京ほどの渋滞ではないですけれど。) 何故、この時期なんだろうと思うわけです。しかも、毎年です。 本当に必要な工事なのかどうか疑わしくなります。ブログランキングに登録しています。 クリックをお願いいたします。にほんブログ村人気ブログランキングへ...
日本の人口の減少と世界人口70億人
- 2011/10/28
- 00:26
国勢調査の結果、日本の人口が減少に転じたと発表がありました。 他方で、世界人口は70億人を突破したともあります。 世界は、まだまだ人口が増加していくようです。反面、日本では人口が減少に転じているわけです。 減っていくこと自体が問題とは思いません。 それよりは、爆発的に増え続ける世界人口の方が問題と思います。 先日は、ベトナムでサイが絶滅かという記事もありました。アフリカでの野生動物も保護区の中で...
法科大学院制度 三振制の見直し
- 2011/10/27
- 00:46
法科大学院制度の問題点の1つに三振制があります。 法科大学院卒業後、5年以内3回で司法試験に合格しなければ、司法試験の受験資格を失う、というものです。 この3回受験して合格しなかったことを、俗に「三振」と言われています。 さて、この三振制度は、本当に合理的なのでしょうか。 三振制度の目的は、以下のように言われています。 ①法科大学院での学習効果を試すものである以上、何年も経ってからでは、法科大学...
刑事弁護報酬の上乗せ
- 2011/10/26
- 09:41
昨日、札幌弁護士会では、会員懇談会が行われ、そこでのテーマの1つが国選弁護報酬の弁護士会からの報酬上乗せの継続でした。 国選弁護報酬は額が低く、労力に見合う対価ではないということで、その分を会などが今後も(当面という限定付ですが)、補填していくというものです。 集めた会費の再分配という意味がありますが、要は、労や負担が大きい割には、報酬が少ないものについて、会全体で負担しようというものです。 こ...
会館建設
- 2011/10/25
- 16:41
弁護士会などは、その執務スペースは当然に必要になりますので、賃貸でテナントを賃借するか、購入するのかということになります。 札幌弁護士会でも、それまでずっと賃貸物件を利用していましたが、2005年に会館取得問題が浮上、浮上したと思ったら、臨時総会で購入が議決されていました。 私は反対に挙手しましたが、反対は圧倒的少数でした。 他会でも、同様の問題が起きているようです。 福岡県弁護士会では、会館の...
給費制問題
- 2011/10/25
- 08:16
給費制について民主党内でも議論がなされ、貸与制移行についての反対も根強いと報じられています。 以下は、橘秀徳・衆院議員のブログからの抜粋ですが、非常に適格な指摘です。 司法修習生の給費制維持に向けて【以下、抜粋】 法務部門会議で私が言ったのは、「貸与制度にする法案説明がされたが、そもそも貸与制度への移行に反対。これまでの様々な経緯はあるが、過ちを改むるに憚ることなかれ、過ちを改むるを貴しとすべし...
裁判員裁判 高裁での逆転無罪判決
- 2011/10/23
- 12:34
福岡高裁は、2011年10月18日、心神喪失であったことを理由に一審大分地裁の懲役3年、保護観察付執行猶予5年判決を破棄し、無罪判決を言い渡しました。 裁判員裁判の有罪判決を破棄して、高裁で無罪判決が出るのは初めてのことです。 この事件の特徴は、被告人の責任能力の問題であり、被告人が母親を殺害したという事実自体には争いなく、責任能力の有無の問題のみです。 原審で、どのような審理、そして評議が行われたのかは...
医学部定員増は、医師不足を解消するのか
- 2011/10/21
- 00:19
文科省は、医師不足は解消されていないとして、医学部の定員を増員するとしました。 時事通信2011年10月20日配信 平成24年度医学部入学定員の増員計画について(文科省) そこで述べられていることは、医師が不足しているからというだけです。だから、定員増というものです。 その枠組みは次のとおりです。平成31年度までの8年間(以降の取扱いは、その時点の医師養成数の将来見通しや定着状況を踏まえて判断)増員期間○ ...
四国弁護士会連合会1000名決議
- 2011/10/20
- 07:31
四国弁護士会連合会は、2011年10月14日、司法試験合格者数を1000名とすることを求める「適正な弁護士人口に関する決議」を採択しました。 1000名を求めることは、弁護士会内では常識と言って良いでしょう。 1500名やそれ以上の合格者数では、弁護士制度そのものが成り立たなくなるからです。 未だに、この弁護士人口激増政策の誤りを認めない日弁連指導者たち。 弁護士人口激増推進派によって握られた日弁連執行部を地方から...
悪質商法被害対策弁護団
- 2011/10/19
- 14:57
悪質商法被害対策弁護団のホームページがリニューアルしました。 ホームページはこちら。 これまで、つぎつぎ・クレジット被害対策弁護団でしたが、割賦販売方法の改正等により、クレジット(個品割賦)による被害は激減しましたので、広く消費者被害に取り組むため、弁護団の名称も「悪質商法被害対策弁護団」とし、再出発することにしたものです。ブログランキングに登録しています。 クリックをお願いいたします。にほんブ...
高橋はるみ知事と企業献金
- 2011/10/19
- 08:04
北電の第三者委員会は、プルサーマル計画シンポジウムで「やらせ」であり、北海道の関与を認定しましたが、北電側はそれを受け入れ、しかし、北海道は否定し、自ら「第三者委員会」を立ち上げるそうです。 もともと、北海道は一体、何を根拠に関与を否定してきたのかが問われることになります。 「第三者委員会」とは、あたかも他人に調査してもらい、それによって自らの主張の正当性を根拠付ける役割がありました。 もっとも...
登石郁朗裁判長と事実認定・合議
- 2011/10/17
- 15:22
小沢民主党元代表の元秘書に有罪判決を下した登石郁朗裁判長ですが、過去に北海道大学のシンポジウムで、以下のような発言をしていたことを知りました。元のページ北海道大学大学院法学研究科付属高等法政教育研究センター「『国民の司法参加』の過去・現在・未来 ―陪審・参審・裁判員制度をめぐって―」シンポジウム(PDF) この中で、三谷太一郎、佐藤博史、白取祐司、登石郁朗の各氏が発言しています。 このシンポジウム...
裁判に関心を持つ人が増えたのは、裁判員制度の評価すべき点なのか
- 2011/10/16
- 00:07
裁判員制度には多くの問題をかかえたまま、今なお惰性で運用されています。①数日で審理を終え、判決をしてしまう杜撰な審理②裁判員の「感覚」によって量刑も決まるという適正手続き無視。③被告人には不利にしか働いていない控訴審④性犯罪被害者を見せ物にする裁判員制度⑤少年の可能性を否定する裁判員制度⑥公判前整理手続きのために滞留する裁判員裁判⑦国民の出頭率も3割程度⑧税金の無駄遣いなどなど 裁判員制度を推進する人た...
法科大学院志望者急減の原因は司法試験合格率の問題なのか
- 2011/10/14
- 17:13
日弁連新聞2011年10月1日付に中西一裕日弁連事務次長の「日弁連短信」が掲載されています。 題して「新司法試験合格率と法科大学院制度の評価」 その趣旨(要旨、要約)は、 本年度司法試験は、合格者数、合格率ともに微減。当初の目標の7~8割から程遠い。 志望者が4万人から8000人に急減した。 合格率低迷の原因は、法科大学院の乱立、定員が5800人にもなったことだ。 これに対し、文科省と法科大学院側の努...
小沢氏の強制起訴と吉田繁実氏
- 2011/10/12
- 21:34
朝日新聞2011年10月5日付朝刊に、吉田繁実氏のコメントが掲載されています。 吉田繁実氏は、小沢一郎氏の強制起訴を議決した検察審査会において、「審査補助員」として立ち会った弁護士です。 この吉田繁実氏が、以下のように述べた報じられています。 「素人判断ではない」 「素人の感情的な判断という批判は見当違い」 しかし、どう考えても、「素人」判断です。プロではないのですから。 しかも、その思考過程が披露さ...
弁護士を目指したけれど… ~揺れる司法制度改革~
- 2011/10/09
- 09:17
2011年10月5日に放送されたNHKクローズアップ現代「弁護士を目指したけれど… ~揺れる司法制度改革~」を見ました。 既に各ブログでも取り上げられていますが、私なりの評価を加えてみたいと思います。 当初の切り口は、就職難にあえぐ新人弁護士の姿です。 「ソクドク」という言葉に代表されるように何の実務経験もない新規登録弁護士が増えているという状態です。 これについて弁護士の急増が背景にあるとしており、こ...
公務員は削減すべきか
- 2011/10/06
- 00:00
公務員叩きがマスコミやネット界の中では主流のようです。 何故、公務員が叩かれるのかということですが、一番の動機は、「安定」にあるような気がしてなりません。 公務員であれば首が切られない。グータラでも給料がもらえる、などとも言われてきました。 今では、給料が高いとも叩かれています。あるいは数が多い、もっと減らせと叩かれています。 高度経済成長の時代は、むしろ公務員の給料は低いとも言われきてました。...
共謀共同正犯の問題点 石川知裕議員らへの有罪判決
- 2011/10/01
- 17:31
東京地裁は、2011年9月26日、小沢一郎氏の資金管理団体の土地購入をめぐり、元秘書3名に有罪判決を下しました。 この有罪判決については、多くの批判的評価がなされています。参考江川詔子氏のブログ9.26陸山会事件の判決を聞いて弁護士 落合洋司(東京弁護士会)の「日々是好日」石川議員らに有罪=「裏献金」受領を認定―元秘書3人の共謀成立・陸山会事件判決 もともと共謀共同正犯とは、刑法上には直接、これを規定したもの...
教育行政への直接の介入 維新の会
- 2011/10/01
- 12:25
大阪府では、橋下氏と維新の会が、教育委員会に対し、露骨な政治介入を企てています。 それに対し、大阪府の教育委員は、委員長を除き全員の5名が辞意の意向を示しています。大阪府教育基本条例案「可決なら辞任」 教育委員反発(朝日新聞2011年10月1日)大阪府教委:「維新の会」教育条例案…委員全員「反対」(毎日新聞2011年10月1日) 教育行政を政治が私物化することによって、よいことは何1つなく、教育を荒廃させるだけ...
法科大学院にメリットがあるのか
- 2011/10/01
- 00:23
法科大学院を卒業し、その後、弁護士になった方々に対し、「法科大学院で学んだことは良かったか。」という質問が向けられることがあります。 そうすると、決まって「弁護士になってからも、とても役に立つ内容だったと思います。」とか、「確かに司法試験には直結しなかったけれど、ためになりました。」という回答が返ってきます。もちろん、何も得ることはなかったという回答が返ってくることもありますが。 さて、そうする...