極めて残念だった会員懇談会での法科大学院信奉者たちの発言
- 2013/02/28
- 10:14
昨日2月27日、札幌弁護士会では、法曹養成制度の抜本的な改善を求める決議案についての意見交換が行われました。 決議案は、法科大学院課程修了を司法試験の受験要件としないとするものです。 このような意見は、既に千葉県弁護士会、埼玉弁護士会が総会で決議しています。千葉弁護士会「法科大学院を中核とする法曹養成制度」の見直しを求める決議(2013年2月13日)埼玉弁護士会 法曹養成に関する決議(2013年2月23日) こ...
池田茂徳氏の見解(コメント)を検証する
- 2013/02/27
- 10:34
法科大学院制度信奉者たちから、また文書が配布されました。 「法科大学院制度の改革に対する私たちの意見(第4回)」(PDF) 「法科大学院制度を推進する人たち その3」より 中身自体は、非常に稚拙で説得力のないものですが、それ以上に悪意に満ちあふれているというところが問題です。 この文書に対する私のコメントは、改めて述べます。 今回は、先にこの文書に意見を寄せた池田茂徳氏の見解に対する私のコメントです...
TPP 消費者視点という危うさ
- 2013/02/26
- 15:46
自民党安倍首相は、事実上のTPP交渉参加を表明しました。 関税の完全撤廃を前提としたTPPが、日本の国内産業に大きな打撃を与えることは必至です。それは農業だけの分野ではありません。中小零細企業も重大な局面に立つことになります。 また、国民皆保険制度や、司法制度などにも重大な影響を及ぼすことが予想されており、国内は、外資のカネ儲けのためにずたずたにされるでしょう。 財界は、このTPPに大いなる期待をしてい...
TPP交渉参加 TPP反対を訴えた自民党議員は本気で闘う気があるのか
- 2013/02/26
- 13:09
自民党安倍政権は、いよいよTPP交渉参加へと大きく踏み込みました。 最初から規定路線だったのでしょう。公約も最初からグレーでした。自民党の公約【「聖域なき関税撤廃」を前提にする限り、TPP交渉参加に反対します。】 このような公約はいかようにも解釈でき、いかなる意味においてもTPP絶対反対とは異なります。 今回、安倍政権は米国側の「車は例外」の提案があったからすべての関税が撤廃されるわけではないなどの理由...
法科大学院制度を守れという国民の声はあるのか
- 2013/02/25
- 10:36
法科大学院制度の根拠となる法律は、2002年11月に成立した「学校教育法の一部を改正する法律」と「法科大学院の教育と司法試験等との連携等に関する法律」になります。 この法律は、政権与党(自民党、公明党)のみならず、民主党、日本共産党までもが賛成し、成立しました。 今時の司法「改革」が構造改革を実現するために登場してきたものは常識レベルなのです。「渡辺治一橋大学教授の分析」 しかし、日弁連内には、いわず...
法曹を目指す後輩たちの道を開こう 法科大学院を修了した法曹の方々へ
- 2013/02/22
- 09:33
法曹志望者が激減する中で、司法(法曹)の地盤沈下が急速に進んでいます。 現状では、法科大学院制度があるため、お金に余裕があり、かつ法曹資格取得後の進路に見込みがあるような場合しか、法曹を目指すことが困難になっています。 それでもなお、法科大学院から受験資格要件を維持すべきなのかどうかが問われています。 法科大学院課程を修了し、法曹になった方々が法科大学院制度に愛着があるということは誰もが理解して...
齋藤健太郎氏の見解を検証する
- 2013/02/21
- 11:26
前回に引き続き、法科大学院信奉者の書面に対する検討です。 今回は、齋藤健太郎氏の意見についてになります。 「法科大学院制度の改革に対する私たちの意見(第3回)」(PDF) 全体として、読みやすい文章ですが、しかし、はっきりとそこには従来とは異質なものを表明されています。 それは、弁護士人口激増を大前提にしているという点であり、自分の生き残りのための方が重要という姿勢が見て取れるということです。 そし...
法科大学院制度を推進する人たち その3
- 2013/02/20
- 14:47
「法科大学院制度の改革に対する私たちの意見(第3回)」(PDF)が配布されました。 配布者 田中宏・伊藤誠一・中山博之・藤田美津夫各氏 さて、今回の文書では、明らかなウソが混じっていますので、そのウソを指摘しておかなければなりません。「一番大きな問題は、法科大学院を修了した者の7,8割は司法試験に合格するという構想の下に設計されていたのに、 法科大学院が70校以上認可され、7,8割の合格など到底不可能としか...
建設業者の人手不足 原因は労働を敬う精神の欠如
- 2013/02/19
- 09:55
東日本大震災から2年が経とうとしていますが、未だに復興の目処はたっていません。 従来の自民党政治では、大好きだった「公共事業」が機能していれば復興はもう少し早かったかもしれません。 今、安倍晋三首相は、デフレ脱却という掛け声のもと、ばらまき行政を復活させていますが、それでも復興はままならないようです。 「建設業35%、人手不足 被災7県は64% 復興に支障」(朝日新聞2013年2月15日) 失業者が大量...
法科大学院支援委員会の見解の問題点 その4
- 2013/02/19
- 09:32
「法科大学院支援委員会の見解の問題点 その3」からの続きです。「また、決議(案)は、司法修習制度について、前期修習の復活や司法修習制度全般における充実を提言していますが、その実現の可能性、展望や前期修習復活後の司法修習全般における具体的修習内容の提言を欠くばかりか、それらを確実に実現するための明確で具体的な活動方針・ 内容も欠いていると思います。」 え~!? 具体的内容を欠くですって!? これで具体的内...
法科大学院制度における「プロセス」ってなあに?
- 2013/02/18
- 17:31
法科大学院推進派から、ことあるごとに言われることが「医師になるには医学部を出るというプロセスを経ているのに、法曹の場合には、従来は、司法試験という「点」のみによって選抜していたのはおかしい。しかも医師の国家試験は落とす試験ではないから、医学部では臨床などの勉学に心置きなくいそしむことができる。これに比べて司法試験は落とす試験であり、学生は司法試験の勉強ばかりになってしまい、広く学べないのは問題だ...
法科大学院制度は、司法試験合格者2000人でも成り立たない!
- 2013/02/18
- 14:04
法科大学院制度自体が志望者の激減という事態の中で危機的状況にあるということは誰もが認識しているところです。 この煽りを受けてか、法学部の進学希望者すら減っていて、東京大学文Ⅰ系(法学系)の入試において、足切りがなかったことが大きな話題になっています。「東大文1、門前払いなし 13年ぶり 難関敬遠?」(朝日新聞2013年2月15日)「最新! 国公立65大学志願者に異変 東大文Ⅲ人気、法は敬遠…」(Zakzak2013...
衆議院の定数削減に改めて反対する
- 2013/02/18
- 11:29
一票の格差の問題とともに、衆議院の定数削減問題が絶えずくすぶっています。 大政党を中心に、競い合うかのように定数削減が主張され、しかし、現実には、その定数削減は進んでいません。 これについて、マスコミは国会(議員)は身を切らないで国民だけに負担を押しつけるのかとか、自己保身だという言い方で、定数削減を迫っています。 しかし、定数削減は、決して国民のためではなく、単なる予算の削減ではなく、少数野党...
法科大学院制度に関する議論で、何故、実名を上げて批判するのか
- 2013/02/15
- 09:28
この間、私は、札幌弁護士会の中で起きていることを実名を上げて批判してきました。 「札幌弁護士会で法科大学院制度を推進する人たち」 今回、私がこのような批判を展開することにしたのは、この方々が、あまりに根拠のない、無責任な文書を配布したからです。 今時の司法「改革」は明らかに失敗、しかも、当初から予想されていたような失敗、散々たる失敗でした。 司法「改革」の中核は、法曹人口、とりわけ弁護士人口を激...
千葉県弁護士会の法曹養成制度について決議
- 2013/02/14
- 09:57
2013年2月8日、千葉県弁護士会が、「「法科大学院を中核とする法曹養成制度」の見直しを求める決議」を出しました。 千葉県弁護士会のホームページ とても素晴らしい決議です。法科大学院制度が瓦解していく序幕が上がりました。 法曹界が滅茶苦茶になってしまった原因は、第一に弁護士人口の激増、第二に、そのための法科大学院制度の創設。 弁護士人口が足らんという大合唱のもと、激増政策がとられ、しかし、単純に増員す...
札幌弁護士会で法科大学院制度を推進する人たち その2
- 2013/02/13
- 22:20
本日、法科大学院制度を擁護せよという文書(第2弾)が会員向けに配布されました。(PDF) しかし、今回、配布された文書は、以前にもまして同じような内容が繰り返されているだけです。 少々、具体的(?)かなと言えるところは、せいぜい 「地域社会における弁護士の役割」(司法制度論)を受講した! 法曹倫理、行政法が必修科目! これで新しい法曹が誕生した!という程度のものでしょうか。 あ~、情けない。これだ...
法科大学院支援委員会の見解の問題点 その3
- 2013/02/13
- 10:32
今回は、「法科大学院支援委員会の見解の問題点 その2」からの続きです。「(7) 以上のとおり、法科大学院制度は、単に法曹人口を拡大するだけではなく、法曹が国民の新しい期待に応えるべく、豊かな質を備えるべきことも制度として確立することを目的として、プロセスとしての新たな法曹養成制度の中核として期待されたのです。 このような改革審意見書で示された、法曹に対する国民の理念、期待に基づく法曹養成制度を実現する...
法科大学院支援委員会の見解の問題点 その2
- 2013/02/13
- 08:55
今回は、「法科大学院支援委員会の見解の問題点 その1」からの続きです。「(4) そして、法曹養成に特化した実践的な教育機関として法科大学院制度が構想され、そこでの教育理念は、新しい法曹養成制度の理念に即して、①専門的資質・能力・法知識の習得、豊かな人間性の涵養、向上、②批判的視点、発展的。創造的思考力、事実に即して具体的な法的問題を解決していくため必要な法的分析能力や法的議論の能力等を育成すること、③...
法科大学院支援委員会の見解の問題点 その1
- 2013/02/12
- 22:31
前回は、「法科大学院支援委員会が何故? 黒幕が狙う謀略とは。」という中で、札幌弁護士会法科大学院支援委員会の文書が出てきた背景を紹介しました。 今回は、その文書の内容についてコメントしたいと思います。 原文は、こちら。「「法曹養成制度の抜本的改革を求める決議(案)、 『1 法科大学院課程修了を司法試験受験資格としないこと』 」 に対する法科大学院支援委員会の意見」(PDF) 引用が少々、長くなりますが、...
法科大学院支援委員会が何故? 黒幕が狙う謀略とは。
- 2013/02/12
- 11:28
現在の法科大学院制度が曲がり角に来ていることは、誰の目からも明らかになってきています。 その中で、札幌弁護士会では、司法改革推進本部の中で、法曹養成制度がどのようにあるべきかということについて、年度当初から議論を重ねてきました。 9月には、法科大学院関係者(一橋大学法科大学院後藤昭教授、愛知大学法科大学院森山文昭教授)や千葉県弁護士会立松彰弁護士を招いたシンポジウムを開催、若手会員との意見交換会...
法科大学院制度を擁護する若手の意見について
- 2013/02/09
- 10:46
法科大学院課程を修了した若手の中には、法科大学院制度を擁護し、司法試験受験資格要件から法科大学院課程修了を外すという意見に対し、反対する方もいます。 感情的には、非常によく理解できるのですが、では、どのようにして現状の法科大学院制度の問題を解決するのかという視点は、あまりにないように思います。 感想レベルの意見であればいいのですが、受験資格要件を外すかどうかの議論は、制度を論じているのですから、...
法科大学院擁護=弁護士人口激増への道
- 2013/02/07
- 11:36
先日、法科大学院を擁護する文書を弁護士会内の長老たちが配布したことをブログ上で紹介しました。「札幌弁護士会で法科大学院制度を推進する人たち」 これは連載もので、今後も配布されるとのことです。 配布され次第、本ブログ上でお知らせします。 一体、次は、誰のコメントが掲載されるのでしょうか。非常に楽しみです。 さて、法科大学院制度は、現在、その課程を修了することが司法試験受験資格要件となっています。 ...
札幌弁護士会で法科大学院制度を推進する人たち
- 2013/02/05
- 09:34
昨日、法科大学院制度を擁護せよという文書が会員向けに配布されました。 配付資料は、こちら(PDF) 法科大学院制度を擁護するために名前を連ねた方々は、次のとおりです。(敬称略) 田中宏(1975年登録、2001年度札幌弁護士会会長、元北大法科大学院教授) 伊藤誠一(1978年登録、2003年度札幌弁護士会会長、元北大法科大学院教授) 中山博之(1978年登録、元北大法科大学院教授) 藤田美津夫(2004年度札幌...
AKB48の異様性の正体 峯岸みなみ氏は被害者ではない AKB48商法の加害者だ
- 2013/02/04
- 09:39
先日、「AKB48の丸坊主が示す異様性」というブログ記事を掲載したところ、いろいろな意見を頂きました。 ご意見、ありがとうございました。 それらご意見を参考に改めて、検討し直しましたので、ここに掲載します。 なお、先日は、峯岸みなみ氏のことを「峰岸みなみ」氏と漢字の誤りがありました。大変、失礼いたしました。お詫びいたします。 さて、この峯岸みなみ氏が丸坊主になり、それがユーチューブに掲載されたことの...
中本和洋弁護士、一体、何しに札幌に来たの?
- 2013/02/03
- 00:54
札幌弁護士会のことですが、2013年1月26日、民事司法改革というテーマで、日弁連から役員が派遣されてくるから、関係委員会から意見交換会に出るということになり、私も司法改革推進本部の立場から出席しました。 その意見交換会では、大阪弁護士会所属の中本和洋弁護士が責任者のようでしたが、飛行機が遅れたことで5時頃、到着されました。本来、午後4時から5時までの予定でしたが、延長です。 5時までは別の日弁連の役員が...
体罰か出席停止かの二者択一ではない
- 2013/02/02
- 00:42
大阪市立桜宮高校の体罰問題は、その後の生徒の教育上の問題に発展してしまっているようです。 橋下大阪市長が、以下のように発言していると報じられています。「生活指導「体罰認めるか、出席停止か」 橋下市長が発言」(産経2013年1月31日) その根拠として、橋下氏は、「小中学校の生徒が調子に乗って(何かあったら)『体罰だ』『体罰だ』と言っており、クラス運営で先生が相当悩んでいる」(但し、橋下氏は、(体罰か出...
AKB48の丸坊主が示す異様性
- 2013/02/01
- 22:48
AKB48の峯岸みなみという人が話題に上っています。 私は、そのような名前は、今回の事件で初めて知りました。 私が過去にAKB48をブログ記事にしたのは、これ。「AKB48による「君が代」斉唱」 何でも、禁止されていた男性との交際を週刊誌にすっぱ抜かれたので、その発売される前に、丸坊主になって、涙ながらに謝罪し、それを録画したものをユーチューブにアップしたというものです。 このAKB48という集団は、私には全く興味...