コメント
No title
袴田事件の再審開始決定が出たことに関して、私もとてもうれしいです。内容的にも極めて充実した決定であり、さらには勾留の停止まで認める素晴らしいものでした(袴田さんは釈放された)。
おそらく検察側は即時抗告し、今度は東京高裁に舞台が移ることになります。ここのところ一度認められた再審開始決定が抗告審や異議審で無理矢理にひっくり返される例が少なくなく(名張事件など)、予断は許されません。ただ、今回はDNA鑑定が一つの決め手となっており、この種の再審開始決定は覆ったことがないことが一つの希望です。
ただ、一般論としてDNA鑑定で請求人によい結果が出ないと再審を認めない傾向が生まれている感もあり、それは疑問です。DNA鑑定はいつでもできるわけではないし、それなしでは再審を認めないとなると、極めて危険と言わねばなりません。袴田事件に関してもまさに幾多の疑問を強引に押し潰して有罪判決がなされ(証拠の捏造はかつてから言われてきたことであり、供述調書も45通中44通が証拠能力なしとされていた)、維持されてきたわけであり、猪野さんが言うように本来は通常審で無罪判決が下されているべきものだったと思います(実際、一審判決の評決は2対1だったことが後に明らかになった)。
思うに「最新の科学技術によって冤罪が明かされた」という報道は、「それまでは無罪にならなくても仕方なかった」という考えを不当に広めることになるのではないか。報道機関も戒心すべきでしょう。
さて、再審における検察官の行動パターンは判でついたようなものであり、ほぼ例外なく徹底的に再審開始に抵抗し、再審公判でも再度有罪を主張するというものです(無罪を回避するため免訴を主張するというひどいのもあった)。個々の検察官に独立性はまるでなく(組織的に統制されているだけでなく、同じような思想の持ち主しかそもそも検察官になれないのではないか)、まさに組織として確定有罪判決を維持するために手段を選ばず動いています。自ら間違いを是正する姿勢は皆無と言ってよい。もはや「公益の代表者」というより、「検察庁益とメンツの擁護者」と言うべきでしょう。
冤罪の防止には取り調べの可視化、証拠の全面開示、検察官上訴の制限等も重要ですが、個々の検察官がまさに「独任官庁」として憲法と法律、自己の良心に従って行動できるようにすることも必要なのではないか。今の現状では「検察官一体の原則」が単なる上命下服の論理として機能し、組織的な暴走に一切歯止めがかからない状態になっていると考えます。
31日には飯塚事件の再審請求審の決定が出ます。こちらも再審が開始されることを祈ります。
おそらく検察側は即時抗告し、今度は東京高裁に舞台が移ることになります。ここのところ一度認められた再審開始決定が抗告審や異議審で無理矢理にひっくり返される例が少なくなく(名張事件など)、予断は許されません。ただ、今回はDNA鑑定が一つの決め手となっており、この種の再審開始決定は覆ったことがないことが一つの希望です。
ただ、一般論としてDNA鑑定で請求人によい結果が出ないと再審を認めない傾向が生まれている感もあり、それは疑問です。DNA鑑定はいつでもできるわけではないし、それなしでは再審を認めないとなると、極めて危険と言わねばなりません。袴田事件に関してもまさに幾多の疑問を強引に押し潰して有罪判決がなされ(証拠の捏造はかつてから言われてきたことであり、供述調書も45通中44通が証拠能力なしとされていた)、維持されてきたわけであり、猪野さんが言うように本来は通常審で無罪判決が下されているべきものだったと思います(実際、一審判決の評決は2対1だったことが後に明らかになった)。
思うに「最新の科学技術によって冤罪が明かされた」という報道は、「それまでは無罪にならなくても仕方なかった」という考えを不当に広めることになるのではないか。報道機関も戒心すべきでしょう。
さて、再審における検察官の行動パターンは判でついたようなものであり、ほぼ例外なく徹底的に再審開始に抵抗し、再審公判でも再度有罪を主張するというものです(無罪を回避するため免訴を主張するというひどいのもあった)。個々の検察官に独立性はまるでなく(組織的に統制されているだけでなく、同じような思想の持ち主しかそもそも検察官になれないのではないか)、まさに組織として確定有罪判決を維持するために手段を選ばず動いています。自ら間違いを是正する姿勢は皆無と言ってよい。もはや「公益の代表者」というより、「検察庁益とメンツの擁護者」と言うべきでしょう。
冤罪の防止には取り調べの可視化、証拠の全面開示、検察官上訴の制限等も重要ですが、個々の検察官がまさに「独任官庁」として憲法と法律、自己の良心に従って行動できるようにすることも必要なのではないか。今の現状では「検察官一体の原則」が単なる上命下服の論理として機能し、組織的な暴走に一切歯止めがかからない状態になっていると考えます。
31日には飯塚事件の再審請求審の決定が出ます。こちらも再審が開始されることを祈ります。
あまりにも遅い。
20代の頃、北見の梅田事件の初期の再審活動に携わった経験から、再審事件には関心を持っています。
遅い、あまりにも遅い。当初からこの事件は警察、検察の証拠品の偽造が言われてきた。
理由がなく執行が行われない事が、無実の証明なんでしょう。
名張事件の集会に参加したことがありますが、検察の抗告で、取り消しになりました。
特別抗告制度なんて、何の必要があるかわからない。ここまで来ると犯罪ですよ。
飯塚事件
これなんで執行したか、疑問ですね。
なお私は完全な死刑制度廃止派ではありません。
遅い、あまりにも遅い。当初からこの事件は警察、検察の証拠品の偽造が言われてきた。
理由がなく執行が行われない事が、無実の証明なんでしょう。
名張事件の集会に参加したことがありますが、検察の抗告で、取り消しになりました。
特別抗告制度なんて、何の必要があるかわからない。ここまで来ると犯罪ですよ。
飯塚事件
これなんで執行したか、疑問ですね。
なお私は完全な死刑制度廃止派ではありません。
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その視点は興味を引きました。
被害感情を全面に出す人たちは、えん罪などはどの裁判でも起こりうることとし、金銭補償でいいんだと言います。
筋を通すのであれば、袴田さんに対する死刑は執行した上で、後からえん罪ということになれば金銭補償すればいいということになります。
被害感情を全面に出す人たちは、えん罪などはどの裁判でも起こりうることとし、金銭補償でいいんだと言います。
筋を通すのであれば、袴田さんに対する死刑は執行した上で、後からえん罪ということになれば金銭補償すればいいということになります。