どこまで図々しい安倍氏 集団的自衛権「支持された」とは！ 全体主義国家の臭いが漂う

　自民党が衆議院選挙では、数の上では大勝し、引き続き安倍政権が日本を統治することになりました。
　この安倍氏、選挙後の記者会見で、何と、今回の衆議院選挙で集団的自衛権の行使容認に解釈改憲が国民から支持されたと発言しているのです。
　こんな詭弁レベルの人が日本を統治する指導者とは！

　集団的自衛権の行使容認の解釈改憲のための閣議決定も国会閉会中だったり、先の衆議院選挙のときも、集団的自衛権については黙りであったにも関わらず、選挙に「大勝」した途端に「支持された」などという人は厚顔無恥も甚だしいと言わざるを得ません。
「衆議院選挙、日本社会の劣化を憂う　選挙後に憲法「改正」を叫ぶ安倍自民党」

　安倍氏は、自民党に投票　＝　安倍氏個人への白紙委任状のように理解しているようです。
　安倍氏が話すところを直接聞いていると、どうにも質問の意味も理解できないで自分の感情レベルで答えているだけで、無知をさらけ出しているだけにしか見えません。
　これが日本の指導者とは。劣化した日本の象徴が安倍氏ということになりましょうか。

　向こう４年間で何をするのかということがその時々の選挙公約です。安倍氏は、この程度の理屈も分かっていないのです。

　今回の衆議院選挙での自民党の政策として憲法改正などは記載されていなくても、そもそも自民党の党是としているから、それも含めて全部、信任されたなんていうレベルで政策が実行していくとすれば、安倍自民党政治は悪質商法の最先端、どんな悪徳業者にも負けない強者ということになります。

　自民党としての改憲を党是とすることと、向こう４年間で何をするのかというのは全く別の問題です。
　私のブログにも、同レベルのコメントが来ました。比較してみるととてもわかりやすくなります。
　趣旨は、それだったら日本共産党だって同じじゃないか、天皇制廃止を言わないにもかかわらず共産党政権ができたら天皇を処刑するんだろ、というものです。
　今回の選挙で仮に共産党政権ができたとして、それがいきなり天皇制廃止のための憲法改正などを発議したら？　参議院は現状では通るわけがないでしょうけれど、仮にそれが実現できる状態であったとしても、もちろん、それは公約違反です。なぜなら、共産党は、今回の衆議院選挙で天皇制廃止を政策に挙げていないからです。共産党の綱領に書かれているからといって、その時々の選挙で勝ったとしても、そのすべてが信任されたというのは、明らかに詭弁なのです。
　少なくとも今回の選挙では、有権者は安倍自民党への批判票として共産党に投票した人も少なくないのは自明のことで、共産党綱領のすべてを信任して共産党に投票したなどと、共産党自身が言い出したら、暴走そのものということになるわけです。

　次の意見にも驚きました。日本は少数政党の意見を聞き過ぎ！　だそうです。
「少数政党だらけの日本が、ドイツ式の選挙を行ったら・・・ 」（ネットメディアプロデューサー 渡辺龍太のブログ）
　こういうファシストみたない人もいるんだなと驚きました。
　ドイツの５％条項など大政党に有利にするためでしかなく、少数の声を抹殺してしまえという発想に恐ろしさを感じます。
　今の安倍自民党政権は、少数の声を無視するという次元ではなく、自分の感情に従って政権を動かしているだけなのに、この時期に少数意見を聞き過ぎという意見を表明するとは。

　読売新聞の世論調査でも、安倍自民党政権に対して、極めて消極的な支持であることがよくわかるものになっています。
「「熱狂なき圧勝」浮き彫り…自民党支持率ダウン」（読売2014年12月17日）
自民支持層に限っても「ほかの政党よりまし」は６４％にのぼり、「安倍首相への期待が高かった」１４％、「経済政策が評価された」１１％、「与党としての実績が評価された」９％など、積極的な理由を挙げた人は少数にとどまった。

　その意味では圧倒的多数の国民は、集団的自衛権の行使容認だとか特定秘密保護法などを承認するために積極的に自民党に投票したわけではないということです。
　そのような中で「少数」政党や「少数」の声を切り捨てていったらどうなるのか。
　安倍自民党政権が強権政治になることは明らかなことで、安倍自民党が選挙の前にマスコミに対して、「公平中立」というキーワードを使って安倍自民党に不利な報道をしないよう恫喝したことは、ついこの間のことです。
参照
「自民党からのマスメディアへの圧力がこの上なく露骨になっている。」（村野瀬玲奈の秘書課広報室）

　「少数」が本当は少数でないとしたならば？
　安倍自民党政権は、全体主義国家へまっしぐらなのです。


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