パチンコの景品交換に手数料案 社会貢献という発想 規制も視野におくべき

　自民党が税制改革として持ち出してきたパチンコの景品交換に手数料を取るという案。
　そこで、おもしろいなと思うのが、業者や利用者の理解を得るための説明の仕方です。
　産経新聞2014年12月31日では、次のように報じられています。
「パチンコ景品交換に手数料　自民党「自治体の新財源」として検討」
「手数料の徴収は利用者の「もうけ」を目減りさせることになるため、導入には業界や利用者の反発も予想される。自民党は「手数料の納付は社会貢献でもあり、業界のイメージアップになる」（幹部）として関係者の理解を得たい考えだ。」

　社会貢献ですか。全体主義体制を目指す安倍自民党らしい主張です。
　ギャンブルという非生産的なことをしているんだから、少しは社会貢献でもしろ、ということなのかもしれません。
　もともとパチンコで「儲け」を出した人で確定申告などしている人は皆無でしょうから、一定額を取り立てるということには合理性はあります。とはいえ、多くはのパチンコ利用者は、カネを巻き上げられる立場でしょうけれど。
　しかし、そもそもはこのような実質ギャンブルを野放しにしてる方が問題で、本来的には段階的には、「景品交換」自体を禁止していくべきものです。
　社会的にみても、既に若者のパチンコ離れが顕著だとか。
「パチンコ人口がピーク時の3分1に激減、1000万人を切る　「AKB48」や人気アニメを使った台に若者は来なかった」（J-CAST2014年12月30日）
　1回に3万円はつぎ込むことになる、だそうですが、1円パチンコも出てきましたが、結局のところ射幸心を煽りに煽ることでしか、生き残りが図れないのですから、もはや大衆娯楽という範ちゅうにとどめることは不合理です。
　大衆娯楽と言われていた時代は、一部のギャンブル依存症の人を除けば、一種の娯楽だったのかもしれません。
　寅さん（男はつらいよ）の古い時代の映画を見ると、お金ではなく、たばことかシャツとか景品と取り替えていました。
　それが現在では、換金以外にはその目的がなくなっています。
　射幸心のみによって成り立っているということになれば、一部のギャンブル依存症ばかりの人たちのためのものということになりますから、規制していくことが当然のことで、景品交換に手数料を徴収していくことは、その第一歩とも言えます。
　社会貢献などというよくわからない理由を持ち出すのは、他方で、カジノを解禁したいという思惑があるからでしょう。
　いずれにしても、この手数料（課税）が実現すれば、さらにパチンコ離れを加速させることは間違いなく、是非、実現させてもらいたいものです。

　とはいえ、この手数料（課税）が実現すると、パチンコギャンブラーは、「オレは社会貢献しているんだ」と言い出しそうですね。
　ただでさえ、パチンコ産業は、～兆円の市場だ、などという詭弁論者がたくさんいますから。

「カジノ構想に断固、反対する　経済的に見合わないギャンブル」

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