今年の司法試験合格者数は１８５０人 昨年よりも４０人増 先の取りまとめは何だったのか

　本日、今年の司法試験の合格者が発表されました。１８５０人です。
　司法試験考査委員の青柳幸一明治大学法科大学院教授の司法試験問題漏洩事件は個別の事件とされ、合格発表自体は予定どおり行われました。

　しかし、１８５０人とは驚きました。
　先の法曹養成制度顧問会議での取りまとめでは、現状では質を維持しようとすれば１５００人にまで下がってしまう、何としても１５００人は死守するんだという決意表明でした。
「全く逆の見方　司法試験合格者数の政府目標は1500人？　いえいえ1500人にまで減少させるな！」

　今年は合格者数が増えたということは、受験者の質が上がったということでしょうか。しかし、どう考えてみても質が上がる要因が全くありません。先の取りまとめの決意表明が出されて、わずか２か月です。

　今年の合格者数は、減少こそすれ、増加するとは全く予想していませんでした。
　合格者の質の低下が指摘される中で、このような合格者の増大のさせ方は、もはや質とは無関係に合格させているとしか思えません。

　今年度は、考査委員による問題漏洩という不祥事までおまけにつきました。
　とにかく合格者数だけは確保したいという法科大学院側の思惑通りとなりました。その背後には文科省もあります。
　国家試験が特定の者たちの利権のために質を犠牲にさせている現状は、法曹制度そのものを崩壊させてしまうものであり、司法の危機です。

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