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在京6紙社説を読む ~パリ協定~ 2-1
アメリカが離脱を表明したパリ協定。
在京6紙は6月3日付け社説で一斉に取り上げている。
各紙の見出しと概要を見てみよう。
パリ協定 米離脱でも結束守れ(朝日)
「米国第一」の身勝手な振る舞いに、怒りを禁じ得ない。
地球温暖化は、人類の将来をにらんだ超長期の課題だ。
米パリ協定離脱 世界の信頼失う愚かな判断だ(読売)
地球温暖化対策をリードすべき責任を投げ出す軽挙である。
日本など各国は、米国に翻意を促しつつ、パリ協定が骨抜きにならないよう、排出削減の取り組みを着実に進めることが肝要だ。
米国のパリ協定離脱表明 人類の未来への背信だ(毎日)
地球環境にとっても、米国にとっても、長期的に大きなマイナスとなる決定だ。
(日本は)他国と連携してトランプ氏の翻意を促すためにも、具体化を急いでもらいたい。
米離脱によるパリ協定の形骸化を防げ(日経)
米国が抜けたことで途上国などが削減意欲を失い、協定が形骸化する事態は避けたい。
協定離脱は外交上の地位や国際的な信頼の低下を招いたことも(アメリカに)認識させるべきだ。
以上の4紙は言っていることは、ほとんど同じ。
どれもトランプ氏を批難し、日本はアメリカの翻意を促すべきとしている。
(つづく)
在京6紙は6月3日付け社説で一斉に取り上げている。
各紙の見出しと概要を見てみよう。
パリ協定 米離脱でも結束守れ(朝日)
「米国第一」の身勝手な振る舞いに、怒りを禁じ得ない。
地球温暖化は、人類の将来をにらんだ超長期の課題だ。
米パリ協定離脱 世界の信頼失う愚かな判断だ(読売)
地球温暖化対策をリードすべき責任を投げ出す軽挙である。
日本など各国は、米国に翻意を促しつつ、パリ協定が骨抜きにならないよう、排出削減の取り組みを着実に進めることが肝要だ。
米国のパリ協定離脱表明 人類の未来への背信だ(毎日)
地球環境にとっても、米国にとっても、長期的に大きなマイナスとなる決定だ。
(日本は)他国と連携してトランプ氏の翻意を促すためにも、具体化を急いでもらいたい。
米離脱によるパリ協定の形骸化を防げ(日経)
米国が抜けたことで途上国などが削減意欲を失い、協定が形骸化する事態は避けたい。
協定離脱は外交上の地位や国際的な信頼の低下を招いたことも(アメリカに)認識させるべきだ。
以上の4紙は言っていることは、ほとんど同じ。
どれもトランプ氏を批難し、日本はアメリカの翻意を促すべきとしている。
(つづく)
在京6紙社説を読む ~パリ協定~ 2-2
米のパリ協定離脱 日本は傍観で済ますのか(産経)
米国が地球環境問題で示す2度目の不誠実である。
(米離脱の)単純な批判も難しい面がある。
米国が抜けたパリ協定の枠組みの下では、排出大国・中国の発言力がおのずと増そう。
このままでは、日本が中国から教育的指導を受けることにもなりかねない。
安倍晋三首相は、こうした実情を正確に把握した上で、トランプ氏にパリ協定への復帰を強く働きかけるべきである。
パリ協定の新機軸である削減の自主目標方式の生みの親は、日本の産業界ではないか。
この地球の難局にこそ、環境最先進国・日本の存在感を示すべきである。
パリ協定離脱 米国は独りぼっちに(東京)
米国の身勝手ぶりは目に余る。
パリ協定に未参加の国はシリアとニカラグアの二カ国だけで、離脱は米国の孤立をいやでも印象付ける。
しかも、温暖化対策で指導的立場を占めていくのは、米国とともにパリ協定を主導した中国になる。
国際社会での米国の地位低下は避けられない。
以上6紙で「温暖化はでっち上げ」「米国第一主義」のトランプ氏を批難するトーンは共通している。
おもしろいと思ったのは、産経と東京。
中国のプレゼンスという視点を上げている。
特に、産経の中国嫌いぶりは、「こんなとこにも顔をだすのか」と感心する。
また、産経は「環境最先進国・日本の存在感を示すべき」となかなか良いことを言う。
日本のプライドをくすぐるという点では産経のオリジナリティはよい味がある。
なお、猪野先生の視点「安倍政権の姿勢は最低」と捉えている社説はひとつもない。
これはこれでオリジナリティがあるのだろう。
【在京6紙社説を読む ~パリ協定~:完】
米国が地球環境問題で示す2度目の不誠実である。
(米離脱の)単純な批判も難しい面がある。
米国が抜けたパリ協定の枠組みの下では、排出大国・中国の発言力がおのずと増そう。
このままでは、日本が中国から教育的指導を受けることにもなりかねない。
安倍晋三首相は、こうした実情を正確に把握した上で、トランプ氏にパリ協定への復帰を強く働きかけるべきである。
パリ協定の新機軸である削減の自主目標方式の生みの親は、日本の産業界ではないか。
この地球の難局にこそ、環境最先進国・日本の存在感を示すべきである。
パリ協定離脱 米国は独りぼっちに(東京)
米国の身勝手ぶりは目に余る。
パリ協定に未参加の国はシリアとニカラグアの二カ国だけで、離脱は米国の孤立をいやでも印象付ける。
しかも、温暖化対策で指導的立場を占めていくのは、米国とともにパリ協定を主導した中国になる。
国際社会での米国の地位低下は避けられない。
以上6紙で「温暖化はでっち上げ」「米国第一主義」のトランプ氏を批難するトーンは共通している。
おもしろいと思ったのは、産経と東京。
中国のプレゼンスという視点を上げている。
特に、産経の中国嫌いぶりは、「こんなとこにも顔をだすのか」と感心する。
また、産経は「環境最先進国・日本の存在感を示すべき」となかなか良いことを言う。
日本のプライドをくすぐるという点では産経のオリジナリティはよい味がある。
なお、猪野先生の視点「安倍政権の姿勢は最低」と捉えている社説はひとつもない。
これはこれでオリジナリティがあるのだろう。
【在京6紙社説を読む ~パリ協定~:完】
No title
世界の共通認識が通じないトランプ大統領は、次世代の成長産業である再生可能エネルギー分野でアメリカが遅れを取ることになる皮肉な結果を受け入れざるを得なくなるでしょう。
放っておいても、トランプ大統領が続くとしても長くて8年でしょ。
再生可能エネルギー分野で、日本、中国、EUが成長する結果を出せばアメリカはついてこざるを得ないでしょ。
アメリカの10州はパリ協定順守と抵抗しているようですよ。
放っておいても、トランプ大統領が続くとしても長くて8年でしょ。
再生可能エネルギー分野で、日本、中国、EUが成長する結果を出せばアメリカはついてこざるを得ないでしょ。
アメリカの10州はパリ協定順守と抵抗しているようですよ。
No title
マスキー法
CVCC - 本田技研工業が開発した、世界で初めてマスキー法をクリアした副燃焼室式希薄燃焼エンジンの方式。
アメリカは、自動車産業でも後れを取り、日本車にシェアーを奪われているのです。
ラストベルト (さびついた工業地帯)
イリノイ、インディアナ、ミシガン、オハイオ、ペンシルバニア諸州を含むアメリカの地域は「ラストベルト(さびついた工業地帯)」地域の多くの産業が時代遅れの工場・技術に依存していることこそが原因で、今さらパリ協定から離脱してもこの地帯が輝きを取り戻すことにはなりません。
安倍首相はトランプさんに指摘してあげるべきでしょう友達なら?
CVCC - 本田技研工業が開発した、世界で初めてマスキー法をクリアした副燃焼室式希薄燃焼エンジンの方式。
アメリカは、自動車産業でも後れを取り、日本車にシェアーを奪われているのです。
ラストベルト (さびついた工業地帯)
イリノイ、インディアナ、ミシガン、オハイオ、ペンシルバニア諸州を含むアメリカの地域は「ラストベルト(さびついた工業地帯)」地域の多くの産業が時代遅れの工場・技術に依存していることこそが原因で、今さらパリ協定から離脱してもこの地帯が輝きを取り戻すことにはなりません。
安倍首相はトランプさんに指摘してあげるべきでしょう友達なら?
トランプ氏は「進化」するか?
この離脱で、米国は世界からの信用を低下させた。一方、中国がCo2排出減少に成功すれば、国際社会にどんな力学が生じるのか。EU、日本等も、脱炭素技術を中国をモデルケースにして、ビジネスチャンスを見出す戦略を立てれば、そんなシナリオもある。
実質的な離脱は、次期大統領選後の20年11月以降となるので、その頃にはトランプ氏が「進化」を遂げることに希望を託すことにしよう。(その前に辞任が望ましいが。)また、研究者の尽力、各州の温暖化対策、市民レベルの運動等に、米国の環境意識の高さを見せてもらいたい。私たちも彼らに学ぶところが多いはずだ。
ピッツバーグの市長はツイッターで、こう述べた。
http://www.es-inc.jp/1dai/2017/1dai_id009035.html
引用開始----
「私たちは絶対にパリ協定の指針を守りますからね、私たちの市民のため、私たちの経済のため、そして未来のために」。
引用終わり----
実質的な離脱は、次期大統領選後の20年11月以降となるので、その頃にはトランプ氏が「進化」を遂げることに希望を託すことにしよう。(その前に辞任が望ましいが。)また、研究者の尽力、各州の温暖化対策、市民レベルの運動等に、米国の環境意識の高さを見せてもらいたい。私たちも彼らに学ぶところが多いはずだ。
ピッツバーグの市長はツイッターで、こう述べた。
http://www.es-inc.jp/1dai/2017/1dai_id009035.html
引用開始----
「私たちは絶対にパリ協定の指針を守りますからね、私たちの市民のため、私たちの経済のため、そして未来のために」。
引用終わり----
No title
トランプ大統領、コミー前FBI長官の証言阻止を検討
By Byron Tau and Aruna Viswanatha
2017 年 6 月 3 日 10:17 JST 更新
しかし、
大統領権限で、証言拒否ができるのは政府の公務員の場合で、退職した公務員の証言は民間人の証言で拒否の権限はない。
コミ―前FBI長官の証言で弾劾?
By Byron Tau and Aruna Viswanatha
2017 年 6 月 3 日 10:17 JST 更新
しかし、
大統領権限で、証言拒否ができるのは政府の公務員の場合で、退職した公務員の証言は民間人の証言で拒否の権限はない。
コミ―前FBI長官の証言で弾劾?
再読愚考:「猪野先生らしさ」
<なごやんのコメント>
(在京)6紙で「温暖化はでっち上げ」「米国第一主義」のトランプ氏を批難するトーンは共通している。
猪野先生の視点「安倍政権の姿勢は最低」と捉えている社説はひとつもない。(猪野先生の視点は)これはこれでオリジナリティがあるのだろう。
↑
わたしは猪野先生の見解にすべて賛成というわけではない。
(反対するときは明確に反対している。)
しかしながら、「猪野先生らしさ」というのは、その内容は別にして「たいへんよい」と思う。
「猪野先生らしさ」がなくなったら、このブログも意味がなくなってしまう。
<東大さんのコメント>
世界の共通認識が通じないトランプ大統領は、次世代の成長産業である再生可能エネルギー分野でアメリカが遅れを取ることになる皮肉な結果を受け入れざるを得なくなるでしょう。
今さらパリ協定から離脱してもこの地帯(ラストベルト)が輝きを取り戻すことにはなりません。
↑
これは東大さんの言う通りだ。
(在京)6紙で「温暖化はでっち上げ」「米国第一主義」のトランプ氏を批難するトーンは共通している。
猪野先生の視点「安倍政権の姿勢は最低」と捉えている社説はひとつもない。(猪野先生の視点は)これはこれでオリジナリティがあるのだろう。
↑
わたしは猪野先生の見解にすべて賛成というわけではない。
(反対するときは明確に反対している。)
しかしながら、「猪野先生らしさ」というのは、その内容は別にして「たいへんよい」と思う。
「猪野先生らしさ」がなくなったら、このブログも意味がなくなってしまう。
<東大さんのコメント>
世界の共通認識が通じないトランプ大統領は、次世代の成長産業である再生可能エネルギー分野でアメリカが遅れを取ることになる皮肉な結果を受け入れざるを得なくなるでしょう。
今さらパリ協定から離脱してもこの地帯(ラストベルト)が輝きを取り戻すことにはなりません。
↑
これは東大さんの言う通りだ。