加計学園問題 逃げ切りを図るなど許されない 調査範囲を広げるとい露骨な時間稼ぎ 真っ黒な安倍政権

　野党４党は本日正午までに「官邸の最高レベル」文書の存否を公表する要求しています。当然のことです。
　本来であれば、「再調査」という名目ですが、調査するまでもなく、「官邸の最高レベル」文書は、文科省の幹部で共有していたことはわかり切っていたことなのですから、「再調査」を約束した翌日は、「確認できました」という報告しなければならないものです。
　それがのらりくらりと未だに公表していないのですから、ひどいものです。

　文科省では、個々の職員のパソコンも対象範囲を広げて調査するということのようですが、これは実はあからさまな時間稼ぎです。この調査結果も本日の正午までに公表すれば別ですが、あからさまな逃げ切りと表裏一体です。
「加計文書の再調査、設置認可の関係部署も対象に　文科省」（朝日新聞2017年6月12日）
「学校法人「加計（かけ）学園」（岡山市）の獣医学部新設をめぐり、文部科学省が内閣府から「官邸の最高レベルが言っている」「総理のご意向」などと言われたと記録された文書の再調査について、文科省は１２日、設置認可に関係する部署などの共有フォルダーにまで調査対象を広げる方針を示した。」

　しかし、今、求められているのは、問題となっている文書が文科省幹部で共有されているという報道が事実なのか否かなのですから、答えは簡単です。
　むしろ、これまで散々、「確認できない」と言ってきた人たちが「再調査」と言ってみても、また官邸の意向を「忖度」するのではないかという信用はもう完全に失墜しています。第三者を入れよという声が上がるのは当然のことです。
　だからこそ、まず存否を明らかにすれば足りるのです。

　その一方で共謀罪法案をろくに審議もしないで強行採決しようというのですから、多数の横暴そのものです。

　文科省幹部で共有していたとされる「官邸の最高レベル」文書ですが、安倍政権は、内閣府では調査しないと既に断言までしています。
「加計学園　文科省が文書再調査へ　内閣府は行わず」（毎日新聞2017年6月9日）「内閣府側の調査について山本幸三地方創生担当相は同日、「担当者に聞いてそういうことがないことは既に確認している」と説明。萩生田光一官房副長官も不要との認識を明らかにし、政府として調査は文科省内にとどめるとの姿勢を示している。」

　もちろん、内閣府の内部調査をやってみたところで、「ない」という結論しかないのは、誰もがわかっています。
　今、次々と明るみに出てくる事実は、内部調査を待たず加計問題の外堀が埋まっていっていることを示しています。
「内閣府、今治市と協議１３回　京都府の３倍　「加計」前提か」（北海道新聞2017年6月12日）
「政府の国家戦略特区を活用した獣医学部の新設方針が決まった昨年１１月までに、内閣府が学校法人「加計学園」（岡山市）の新設予定地・愛媛県今治市と、公式な会議とは別に少なくとも１３回、特区に関して協議していたことが１２日、今治市が開示した職員の出張記録などから分かった。内閣府の現地視察もあった。」

　今治市に獣医学部など全く必要ありません。獣医師の「不足」の問題は、公務員獣医師の不足など、特定の分野での不足であって、全体数が足りないなどということはなく、獣医師になっても都市部の獣医に流入してくるだけで、むしろ過剰問題を引き起こしています。
　競争原理がいいんだというのであれば、同時に京都産業大学の申請も認めるべきということになりますが、そうはなりません。需給と供給のバランス、質の維持という要請の前に粗製濫造は許されないのは当然のことだからです。
「加計学園問題　獣医師は不足している？　加計学園の獣医学部新設は質の低下と混乱だけをもたらす」

設置する地域で解決できないのは常識



　むしろ学生が集まるのかというのが率直な疑問でしょう。
「＜加計学園＞獣医学部　内閣府「学生が集まるのか」懸念示す」（毎日新聞2017年6月13日）
「安倍晋三首相の友人が理事長を務める学校法人「加計学園」が愛媛県今治市で獣医学部を新設する計画を巡り、内閣府が昨年２月の時点で「学生が集まるのか」と懸念を示していたことが、今治市議会の資料で分かった。」

　森友学園と同様、もはや加計学園による獣医学部新設は、認可できない状況にも追い込まれました。
　それでも官邸の意向ということでごり押ししますか。


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