文科省で食い止められなかった、なら内閣府で食い止めよ、という醜態 疑惑追及を妨害する自民党議員に議員たる資格はない

　加計学園に関する文書について、当初、「怪文書」などと言い掛かりをつけて、その存在を否定しようとした安倍政権。実質的な調査は断固として拒否してきました。
　それが「確認できなかった」という調査結果でした。
　それが前川前事務次官が実存するという証言が出たり、文科省の職員までもが肯定する発言をする中で、マスコミの論調も変わりつつある中で、いよいよ追い詰められた安倍政権は、「再調査」によって、文科省が文書の存在を認めるに至りました。
　しかし、調査結果の中で、萩生田光一官房副長官と内閣府の藤原豊審議官が文科省の担当者に対し、「広域的に」と「限り」の文言を付け加えるよう指示していたことが１５日に公表された文科省の資料から明らかになるや、今度は、内閣府に飛び火しました。
　それに対する調査は、輪を掛けていい加減です。
　文科省で食い止めようとしたが失敗すると、今度は内閣府で何とか食い止めようという算段です。

「内閣府が発表「“官邸の最高レベル”文書確認できず」」（NHK2017年6月16日）
「内閣府は学校法人「加計学園」の獣医学部新設をめぐり改めて調査した結果、「官邸の最高レベルが言っている」などと記された文書は確認できなかった一方、獣医学部の新設に関わっていない職員が作成した、萩生田官房副長官の関与を指摘するメールなどを確認したことを明らかにしました。」

　文科省が行った調査結果を全く否定しようもないと腹をくくったのか、「獣医学部の新設に関わっていない職員」を人身御供にしました。
　何で、関わっていない職員が出てくるのか、誰もが「何で??」となることがわかり切っているのに、この調査結果は、あまりにひどい醜態としかいいようがありません。

　その作成者は、こんな感じです。
「このうち萩生田官房副長官の関与を指摘するメールについて、メールの作成者は、獣医学部の新設に関わっておらず、ヒアリングに対し、「あいまいな内容を事実関係を確認しないまま送信してしまった」と話しているとしています。」

　そのメール作成者のお名前を教えて下さい。是非とも国会に証人喚問してください。
　それにしても凄まじいいい加減さです。一職員が勝手に送ったメールによって文科省側は、官邸の意向には逆らえず、「広域的に」と「限り」の文言を付け加えたのですよ。国政がこれで動くのですか。動いてしまうのですか。
　文科省で出来上がった政策については、内閣府だって当然に確認しているでしょう。そこには、一職員が勝手に送ったメールによって、「広域的に」と「限り」の文言を付け加えられたということについて、どのように理解したのか、ということですが、その一職員も「官邸の最高レベル」がそのように言っていると理解したからということでしかありません。
　やはり、「官邸の最高レベル」という事実は動かしようがありません。

疑惑の人たちの集い



　ところで自民党は、閉会中審査を拒否しています。
「自民、国会閉会中の集中審議を拒否　加計問題で民進要請」（朝日新聞2017年6月16日）
「学校法人「加計（かけ）学園」の獣医学部新設問題で、自民党の竹下亘と民進党の山井和則の両国会対策委員長が１６日、国会内で会談した。山井氏が国会の閉会中審査を利用して衆院予算委員会で集中審議を実施するよう求めたが、竹下氏は応じない考えを伝えた。」

　そうであれば、野党4党は、臨時国会を憲法の規定に基づいて請求すべきです。
「確認できないはずの文書が確認できた　政権のウソだらけの説明　「集中審議」で終わらせてはならない　野党は臨時国会開催の請求を！」

　それにしても自民党は、政府の疑惑を与党だからというだけで解明を拒否するというのであれば議会制度の否定でしかありませんし、議員でいる資格もありません。
　自民党に自浄能力がないというだけでは済まない、日本の民主主義の危機です。

　疑惑解明のため、野党4党による臨時総会の開催請求を実現させましょう！


ブログランキングに登録しています。
クリックをお願いいたします。

にほんブログ村

人気ブログランキング