法科大学院制度の限界を知るべき 司法試験合格者数を増加させたつけ 法科大学院制度の失敗を認めよ

　今年の司法試験合格者数は１４０３人でした。
　１４００人を切らないようにしたのでしょう。一説には法科大学院修了者による合格者数を１０００人を切らないようにするためというものもありました。
　いずれにしても合格者数増は法科大学院制度のためにあるもので、そこには選抜試験としての機能の劣化は否定できません。
　合格者数の確保を優先しているからです。

「司法試験合格者 過去最少の1400人余 3年連続で政府目標下回る」（NHK2022年9月6日）

　目標値を下回っているのに合格率だけが上がっていくわけですから、明らかに歪んでいるのです。

　マスコミ記事も、法科大学院制度に執着する人たちからみればネガティブ、デマになるんでしょうね。
「司法試験に1403人合格　人気低迷、減少止まらず」（共同通信2022年9月6日）

　低迷するのは当たり前で、裁判官、検察官になりたいという信念があってならともかく、普通に弁護士として食べていけるのかどうかという観点から考えれば当然の結末です。
　司法試験結果について法務大臣がこのように述べています。
「葉梨法務大臣は、閣議のあとの記者会見で「受験者数が減少傾向にあることは重く受け止めている。法曹が活躍する場をできるだけ広げていくために、いろんな形で情報発信していくことが必要だ」と述べました。」（前掲NHK）

　要するに法曹人口を増やすことが最初にあって、需要の有無は後から考える、という発想なのです。
　この日弁連も同じです。
「企業（組織）内弁護士の増加は弁護士需要とは違う　単なる就職先探しではない　日弁連は弁護士（法曹）像について検証すべき」

　日弁連会長談話も結局、何が言いたいのかよくわからない内容です。
「令和４年司法試験最終合格発表に関する会長談話」

　法科大学院制度を守りたいという発想しかないものだから、このような醜態をさらすことにしかなっていないのです。

「司法試験合格者数を直ちに減員することを求める会長声明」（札幌弁護士会）



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