未だにロシア・ウクライナ戦争を米国・NATOの代理戦争と認めない人たち 米国・NATOの謀略の方が恐ろしい

　ロシアは苦戦しています。それはそうでしょう。米国・NATOを相手に戦争しているんですから。
　プーチン大統領は自国の軍隊を過大評価し、ウクライナ侵攻を開始しましたが、後ろ盾にある米国・NATOの関与を過小評価していたのでしょうが、米国・NATO側との闘いとなる前に決着がつくと思っていたのでしょう。

　しかし、実際には米国・NATO側の関与は恐ろしいものがあります。
「ウクライナ戦争に「語られざる物語」米特殊部隊トップが証言した“秘密のネットワーク”【報道1930】」（TBS2022年11月23日）
「具体例は数知れない。クリミア橋の爆破も、黒海艦隊の巡洋艦『モスクワ』撃沈もコマンドーネットワークによる立案といわれている。南部ヘルソン市と東部のハリキウ州やリマンの奪還も、“相互陽動作戦”として、コマンドーネットワークが立案した戦法だったというが驚いたのはこの作戦はすでに5月にたてられていたという。」

大崎巌先生の論考
「ロシアより先に戦争を始めたのは米国とウクライナの可能性」（2022年11月23日）

ペリー氏「ロシアは1997年から99年にかけて進められたNATOの拡大を脅威と考え、のちのバルト三国の加盟を『NATOの脅威を国境線に近づける』ものとみなした…1995年にアメリカとロシアは非常に難しい問題を乗り越えて、ボスニアで協力して平和維持活動を行った。しかし、我々は同じことを1998年の（続）

— 野口和彦（Kazuhiko Noguchi） (@kazzubc) November 24, 2022

　はっきりと代理戦争です。しかし、米国が参戦したのかどうかのラインはだいたいこんな感じで考えているとかという推測です（前掲TBS報道より）。
「明海大学 小谷哲男 教授
「どこからアメリカが参戦したということになるのか…。インテリジェンスの部分では明確なガイドラインがあって・・。ロシアの高級将校の居場所はウクライナに教えない。部隊の居場所の情報は渡す。しかし個人の情報は渡さない。もう一つロシア領内の動きに関しての情報はウクライナに渡さない。この線引きで国際法上アメリカが参戦したことにならないと考えている」」

　オレンジ革命についてもこの西側の諜報機関の関与が語られていますが、以前から米国のCIAが米国にとって気に入らない他国の政権を転覆させるということは普通に語られていましたが、これはどうみても主権侵害です。中東に対する米国の介入は露骨ですが、オレンジ革命はこれ以上のものです。中東に対する米国の介入は露骨ですが、これと同じレベルのことをウクライナでもやっていたということになると、NATOの東方拡大が露骨なロシアに対する包囲網ということは今さらながらに明確になっているということです。


2022年10月16日撮影


　これははっきり言って、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻よりも恐ろしいことですよ。
　米国・NATO側は未だに世界（欧州）を支配しようとしているということです。
　ロシア（ソ連）は今でも、これまでも自国の勢力圏と言われているところ以外に派兵したことはありません（注　帝政ロシアは違いますよ）。
　この違いがわからないと米国・NATO側がやっていること、そしてそれに加担している自民党政権の恐ろしさはわからないかもしれませんね。

　この同じような構図になっているのが台湾問題です。
　米中対立に対して私たちは同じように好戦的な対応しますか。米国の戦略にのって対中開戦しますか。

　直接の争点にはならなかったようですが、台湾の地方選挙では、中国の脅威を争点化しようとした民進党が大敗しました。
　争点化にはらなかったということですが、政権浮揚のためにはこうした対中危機を煽るというやり方は陳水扁時代を彷彿させるようで危ういことです。




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