常態化する一時停止違反 警察は悪質な一時停止違反を一層、取り締まろう

　街中を走行している車の9割以上が一時停止違反をしているのではないかと思われるくらい、多くの車が一時停止をしていません。
　停止線を越えて止まる、止まったかどうかもわからない（←これは停止とはいいません）、さらに酷いのは全く止まらない車、そんなのばかりです。

弁護士ドットコムにもまた記事が掲載されています。
「話が"一方通行"な警察官、質問答えず「我々が見たので違反」　50代男性、怒りの徹底抗戦」（弁護士ドットコム）

　この男性、徹底抗戦だそうですが、本当に一時停止をしたのでしょうか。
「自分としては減速して止まり、安全確認をしました。その後県道との合流地点まで進みましたが、その間歩行者は数人いたものの、警察官なんてどこにもいませんでした」

　さらに徹底抗戦の目的についてこのように述べます。
「男性は、取材に対し、取り締まりを受けたこと自体に対する不満は口にせず、「取り締まり方法の不透明さ」を指摘し続けた。
「どうして警察官がどこにいてどのような違反を見たのかを説明できないのか。これで違反になるなら、警察は『お前やっただろう』と言って、いくらでも違反を、犯罪者をつくることができる。それは絶対におかしいと思います」」

　実際に一時停止したのかどうかがよくわかりません。最初の説明も「自分としては」というように歯切れが悪いです。

　ところで、一時停止が「何秒」という認識は誤りです。
　記事では「一時停止違反については、道路交通法では「一時停止しなければならない」と定められているのみで、「何秒間止まらなければならない」という明確な基準を設けているわけではないため、一時停止したか否かで議論になりやすい。」としますが、停止とは完全に停止することをいうとされています。何秒の問題ではありません。
　つい最近も同じような記事がありました。
「車の一時停止めぐり警察官とバトル、惨敗…勝つ方法はないの？　弁護士に聞いた」（弁護士ドットコム）

　同じ方が執筆されたのかと思いますが、同じように「何秒」を問題にされています。
「一時停止違反の取り締まり　停止したという弁明も実際には停止していないことがほとんどではないか　悪質な違反こそ摘発すべき」

　街中ではそもそも一時停止となっているところは見通しが悪いので一時停止ラインで止まっても左右の状況はわかりません。だから一時停止なのです。一時停止した後にそろそろと前進させ、左右の安全を確認しながら進行させます。

　最初の記事の場合には優先道路との関係で一時停止になっていますが、そこでは歩行者の存在が全く抜け落ちていることが多く、優先車両がなければそのまま優先道路に進入するというように一時停止違反が常態化してしまうのです。

　一時停止の考え方について「何秒」という誤った認識を改め、一時停止線で完全停止する、ということを徹底すべきことなのです。


2023年3月10日撮影


　それから悪質な一時停止違反が常態化しています。
　自動車学校で一時停止の意味についてここまで教えてくれていたかという問題もありますが、警察は悪質な一時停止違反を一斉に厳しく取り締まるべきです。
　人に対する安全が眼中にない運転が多すぎます。

　なお最初の記事で警察の取締り方法、説明などが問題にされています。以前も反則切符をねつ造みたいな事件もありましたし、その取締りがどのような態様だったのかが問題になる余地はあります。ただ実際に一時停止をしたのかどうかが明確でないなら争う価値があるのかどうかは考えてしまいます。


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