どうした道新！ 「代わりの振興策 各党だんまり」とは！

　今回の衆議院選挙では、原発の是非が一つの争点になっています。原発を推進する政党であるにもかかわらず、世論に押されて口先で反原発という候補者もいます。
　もちろん、このような候補者は、本気で原発に反対する気はなく、有権者の顔色を見ているだけです。人間性が疑われます。
　原発大好きな安倍晋三自民党総裁の下、民主党の没落により、相対的に浮上してきた自民党から立候補するならば、憲法「改正」による国防軍創設も含め、すべての公約を訴えるべきでしょう。（自民党の公約）
　原発大好きな安倍自民党の下で、原発に反対などというのは、厚かましいと言えます。
　このような傾向は、函館を選挙区とするところで見られます。
　函館は、海を隔てた大間原発については、交付金などの恩恵はなく、逆に原発事故が起きれば被害は甚大という地域です。大間原発に賛成などできようはずもありません。
　自民党候補であるならば、大間原発に反対などと口にすべきではないでしょう。
　前田一男候補（自民党公認）のホームページでは、
「大間原発は、技術面とテロ対策の観点から、このまま進めるべきではありません。」
　だそうですが、このようなレベルでいえば、大間原発に限らず、すべての原発に言えるわけで、いい加減な人ですね。
（他の部分もおもしろいです。何故、民主党ではダメなの？　の答えが、「民主党の本質が「社会主義」だからです。」だそうです。民主党政権を社会主義政権のように見るなんて、バリバリの右翼思想なんでしょうね。この思想では、社会保障がどうなるのか目に見えていますよね。切り捨てるだけの人、優しさのかけらもない人。）

　さて、原発廃止は、普通の国民であれば反対は当然でしょう。
　しかし、一部、異なるところがあります。交付金を受ける自治体住民です。
　北海道新聞2012年12月11日付夕刊では、次のような見出しになっています。
「ないほうがいい　でもどうなくすの」
「具体論なき「脱原発」」
　原発をなくす、当然の結論の結論に向けて、代替エネルギーの開発などすべきことは多々あります。
　道新の記事は、次のようにNPO法人「ひまわりの種の会」の理事長の新保るみ子さんの声として掲載しています。
　だから、嘘っぱち、本音は原発推進であり、反対する気などないのだろうという批判であれば賛同する部分もあります。
　自然エネルギーの開発のための予算を示す、原発を推進する財界を批判する、などの本気度も試されるということでしょう。
　ましてや原発大好き政党から立候補しておきながら反対などと口にしても単なる二枚舌でしかありません。
　だいたい、反対などと言っておきながら、当選すると、所属政党が推進すれば、選挙のときに口にしたことなどすぐに忘れ、その政党自身も、財界が恫喝すれば、コロッと政策を変更したりするのですから、「反対」、「脱」、「卒」という言葉の中に秘められているのか、よくよく考えるべきだろうということです。
　みな、原発に反対だから、ということで、争点がないなどと言ってはいけないということです。それは、「争点ぼかし」のそのものです。
　オスプレイ反対だなんて口では言いながら容認している沖縄県知事仲井真氏がよい見本です。
「やっぱりオスプレイ配備に「賛成」仲井真弘多知事」

　しかし、次の記事は、いかがなものかと思います。
「代わりに振興策　各党だんまり」（見出し）
　「具体的な道筋が見えないことは、原発に頼る人々にも不安感をもたらす。北電泊原発の存在で、交付金など経済的な恩恵を受ける地元の後志管内泊村。」
　「村内で原発関連の作業員向けの民宿を経営する男性（５３）は「必ず再稼働してほしい。（略）脱原発に傾く政治に求めるのは、代わりの振興策。」
　「民宿で働く女性（６０）は言う。年明け以降の予約はゼロ。脱原発を主張する政党には「地元がこれからどう生きるべきか、将来を見通す発言がない」」

　原発交付金で潤いながら、脱原発になった場合の代わりの振興策を示せとは、原発マネー中毒に陥った姿が、こうは言いたくないのですが、物乞いにしか見えなくなります。
　もちろん、このままでは泊村は立ち行かなくなるでしょう。
　しかし、問題なのは、原発マネーではありません。日本の地方全体が同じような状態に置かれているということです。
　自分たちには寄越せといのは、やはり筋が違います。
　構造改革によって日本の地方が衰退し、切り捨てられているという現実があり、それ故に構造改革そのものに終止符が打たれなければなりません。
　具体的な道筋は、構造改革路線の否定から始まります。日本全体の均衡が必要であり、都市部さえよければいいという発想ではダメだということです。
　地方は声を大にして、それを訴えていかなければなりませんし、そこには泊村か、それ以外で差があろうはずもありません。
　都市部の声の方がどうしても大きくなりがちです。人口も多ければ、そこで選出される議員も多い、そのような中でも、やはり正当な主張として地方の切り捨てに反対していくことこそ重要なのです。
　それは、決して地方のためだけではなく、都市部における富裕層以外のすべての人たちとの共通の要求でもあります。
　泊村も、カネ寄越せではなく、このような人たちともに一緒に構造改革をストップさせましょう。



ブログランキングに登録しています。
クリックをお願いいたします。


にほんブログ村


人気ブログランキングへ