自民党安倍政権は、TPP交渉参加を決めましたが、最初から1次産業など守る気がなかったことは自明でした。
もともとTPPは関税のあらゆる分野で撤廃を目的とするものですから、最初から「例外」によって特定の分野を守るということは想定されていません。
しかも、自民党安倍内閣は、2012年12月の衆議院選挙では【「聖域なき関税撤廃」を前提にする限り、TPP交渉参加に反対します。】という公約をしていましたが、TPP交渉参加はそのときから既定路線であり、案の定、根拠もなく一定の条件を得られたなどと言い出してTPP交渉参加を表明しました。
しかし、北海道でもそうですが、地方の自民党候補者は、2012年12月の衆議院選挙は明確に、「TPP交渉参加反対」と言っていました。もちろん当選したいがための出任せです。
「
TPP交渉参加 TPP反対を訴えた自民党議員は本気で闘う気があるのか」
TPP交渉参加反対と言わなければ、当時、いくら民主党が瓦解していたとはいえ、小選挙区での当選が危うくなるからです。
その自民党が全国行脚をしたそうです。参議院選挙を前に一人区に影響の大きい1次産業の層に対する集票のためです。それを彼らの言葉でいうと「事情を説明し理解を求める」ということだそうです。
しかし、当然のことながら、素晴らしい批判に直面します。
「TPP 自民へ批判の嵐」(北海道新聞2013年4月16日朝刊)
そこでの自民党議員は、言い訳ばかり。
「
思いは皆さん方と同じだ。交渉脱退も辞さないということを党で認めている」(
町村信孝氏)
「
裏切ったのではと痛切に感じた。離党しないといけないとも思ったが、党の内側から進言することが重要だ」(
堀井学氏)
本当に見苦しい人たちですよ。
はっきり言えば、
「大嘘つき!」 北海道新聞の解説でも「票目当ての訴えは不毛」とまで酷評されています。
一部を抜粋すると、
「断固阻止」を果たせなかったのに、今度は何の裏付けもなく「農産物は死守する」「守れなければ交渉脱退も辞さない」などと叫ぶだけでは不毛だ。 |
そして、今度は、石破茂自民党幹事長が札幌に来て、こんなことを言い出しました(北海道新聞2013年4月22日夕刊より)。
「『農業農村所得倍増10カ年計画』を鮮明に打ち出すことが必要だ」
「TPP交渉で守るべきものは守る。それは必ず約束する。」
自民党は、4月10日に発表した公約では「農家所得5割増」だそうですが、よくも、次から次へといい加減なことが言えるものです。
そして、4月25日に自民党から公表されたものは、「農業・農村所得倍増目標10カ年戦略」だそうです。
石破茂さんがあちこちで「所得倍増」を吹聴してしまいましたから、結局、最終的な公約は、「所得倍増」ですか。
石破茂さん、本気でしょうね。
まさかね、本気なわけがありませんよ、農業票だけが目当てなんていうのは、誰がみてもわかりますから。
「
農民はバカだから、「所得倍増」とでも言っておけば、また自民党に票を入れていくれるよ」
そんな声が自民党内から聞こえてくるのは気のせいではないでしょうね。
しかし、農業従事者のみなさん、いつまで、このような自民党の大嘘つきにお付き合いするのですか。
「
自民党安倍首相によるTPP交渉参加と業界団体の怪」
政権与党だからといって、それにしがみついても報われることは、今後はありません。
自民党の利益誘導型の政治は、小泉政権の前までで事実上終わっています。小泉政権以降は、紆余曲折がありながら構造改革を推進し、カネのかかる地方、そして農業など切り捨ての対象でしか見ていませんから。
かつてのような利益誘導型の政治が行われていれば「政権与党だから」ということで支持するといことも選択肢としてはあったでしょうが、もうそれはありません。
TPP交渉参加に見られるように構造改革を推進する政党に生まれ変わっているのです。
今回の自民党の公約は、明らかに「毛針」です。
衆議院選挙ではっきりしたでしょう。自民党議員が「大嘘つき」だということが。
自民党議員を批判しても無駄。嵐が通り過ぎるのを待っているだけですから。
また、欺されたいですか。
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